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形状記憶効果 けいじょうきおくこうかshape memory effect

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

形状記憶効果
けいじょうきおくこうか
shape memory effect

1951年にアメリカの T. A.リードが発見した現象効果。見かけ上大きく永久変形した合金片を加熱すると原形に戻る現象で,最初金とカドミウムの合金で見出されたが,その後,ニッケル-チタン,銅-亜鉛-アルミニウム,鉄-ニッケル-コバルト-チタンなどの合金にもその性質があることが知られた。この現象は,合金の変形が通常の「すべり」によるのではなく,応力によって誘起されたマルテンサイト変態による双晶の形成によって,合金の変形が生じているため,加熱によりマルテンサイトが逆変態することによって,合金はもとに戻るのである。特にマルテンサイトの逆変態温度が室温以下の場合,超弾性現象がみられる。

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百科事典マイペディアの解説

形状記憶効果【けいじょうきおくこうか】

変形させた物質が,ある一定の温度以上になると元の形に戻る現象。このような性質を示す物質としては,ニッケル‐チタン合金,銅‐亜鉛‐アルミニウム合金などのいわゆる形状記憶合金のほか,各種の高分子材料が開発されている。

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世界大百科事典 第2版の解説

けいじょうきおくこうか【形状記憶効果 shape memory effect】

結晶性の固相中における相変態の一種にマルテンサイト変態がある。マルテンサイト変態をする合金では,高温側で安定な相を母相,低温側で安定な相をマルテンサイト相と呼ぶ。マルテンサイト変態のうちとくに熱弾性型と呼ばれるものでは,マルテンサイト相で任意に変形しても,これを変態温度以上に加熱すれば,マルテンサイト相から母相への逆変態が起こり,元の母相の形に戻ってしまう。これが形状記憶効果である。これはマルテンサイト変態を利用した記憶効果(martensite memory)であるため〈マルメム効果marmem effect〉とも呼ばれる。

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