御所ヶ谷神籠石(読み)ごしよがたにこうごいし

日本歴史地名大系 「御所ヶ谷神籠石」の解説

御所ヶ谷神籠石
ごしよがたにこうごいし

[現在地名]行橋市津積、京都郡勝山町大久保・犀川町木山

京都みやこ平野の南側に東西に連なる山並一角に築かれた古代山城で国指定史跡遺跡は標高二四六・九メートルのほとぎ山から西に延びる尾根とその北側斜面に広がり、大宰府と豊前国府を結ぶ官道を眼下に望む要衝に位置する。外周約三キロ、面積約三五万平方メートル。南東部急斜面を除く外郭線に土塁石塁を巡らせた包谷式山城である。江戸時代には「日本書紀」景行天皇一二年九月五日条にみえる長峡ながお行宮跡と考えられ、貝原益軒の「豊国紀行」に「今も礎あり」と記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

国指定史跡ガイド 「御所ヶ谷神籠石」の解説

ごしょがたにこうごいし【御所ヶ谷神籠石】


福岡県行橋市津積、京都(みやこ)郡みやこ町勝山大久保ほかにある城跡。福岡県の東部、京都平野の南に連なる馬ヶ岳連山の御所ヶ岳(標高247m)の西北斜面に位置する。山頂部を底辺、北側の谷を頂点とする三角形状の広がりのなかに、列石と土塁および門跡などの遺構全長約3kmに及んでいる。とくに中門の石垣は、高さ7.5m、長さ18mの規模をもち、2段の石塁と水門を備えたもので、特筆すべき遺構である。昭和の初めに実測調査が実施され、その成果に基づき4ヵ所の門跡と一部の列石・礎石群が、1953年(昭和28)に国の史跡に指定された。1991年(平成3)からは遺構の分布調査が行われ、その結果、7ヵ所の門跡と列石を版築土塁中に取り込んだ土塁の構造や列石をともなわない土塁線などが確認された。土塁の崩落土中から7世紀後半のものと考えられる須恵器(すえき)片が検出されたことで、築造の時期を推定できることなどから、外郭線の保存と郭内の保存を図るため、1998年(平成10)に追加指定された。平成筑豊鉄道田川線豊津駅から車で約10分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

事典・日本の観光資源 「御所ヶ谷神籠石」の解説

御所ヶ谷神籠石

(福岡県行橋市・京都郡みやこ町)
福岡県文化百選 歴史散歩編」指定の観光名所。

御所ヶ谷神籠石

(福岡県行橋市)
福岡県文化百選 名勝・景観編」指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

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