徳舜瞥山(読み)とくしゅんべつざん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「徳舜瞥山」の意味・わかりやすい解説

徳舜瞥山
とくしゅんべつざん

北海道南西部、胆振(いぶり)総合振興局管内にある山で、壮瞥(そうべつ)町によって二分される伊達市(だてし)の北東部に位置する。標高1302メートル。隣接するホロホロ山、オロフレ山などとともに第三紀の火山活動でできた古い火山体である。中腹にはかつて徳舜瞥鉱山があり褐鉄鉱を産出し、室蘭(むろらん)製鉄所へ送られたが、閉山した。山をめぐる長流(おさる)川に沿う北湯沢温泉蟠渓温泉(ばんけいおんせん)は支笏洞爺(しこつとうや)国立公園内の静養地の一つで、登山スキー基地になっている。なお一帯は南のブナ、北のトドマツの森林境界地域になっている。

[奈良部理]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「徳舜瞥山」の意味・わかりやすい解説

徳舜瞥山
とくしゅんべつやま

北海道南西部,伊達市の飛び地,大滝にある火山。標高 1309m。徳舜瞥はアイヌ語トクシシウンペツ(アメマスのいる川の意)に由来新第三紀に噴出した旧火山のホロホロ山(1322m)の西方に位置し,その山の安山岩質の溶岩流が固まったあとに,雨水によって浸食されたもの。北西方の山麓に 1971年まで徳舜瞥鉱山があった。

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