北湯沢温泉(読み)きたゆざわおんせん

日本歴史地名大系 「北湯沢温泉」の解説

北湯沢温泉
きたゆざわおんせん

[現在地名]有珠郡大滝村字北湯沢温泉町

大滝村の南部に位置する。国道四五三号が長流おさる川に沿って通り、その両側に温泉宿が点在する。支笏洞爺しこつとうや国立公園の一部。泉温は摂氏九〇度から九五度で、泉質無色透明の単純硫化水素泉、浴用のほか飲用の効能にも定評があり、とくに湯治客の多いことで知られる(平成一〇年「大滝村勢要覧」)。現大滝村の温泉は長流川支流のカバユサンナイ川(壮珠内川)流域で発見された藤原ふじわら温泉・横山よこやま温泉・伊藤いとう温泉の三系統があり、北湯沢温泉は藤原温泉を前身とする。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「北湯沢温泉」の意味・わかりやすい解説

北湯沢温泉
きたゆざわおんせん

北海道南西部、伊達市(だてし)にある温泉。支笏洞爺(しこつとうや)国立公園内、徳舜瞥山(とくしゅんべつざん)西麓(せいろく)にあり、国民保養温泉地指定されている。泉質は単純温泉旅館のある段丘の下を流れる長流川(おさるがわ)の河床から湧出(ゆうしゅつ)する。河床に緑色凝灰岩(グリーンタフ)の露出があり、清流に洗われて美しい。付近には天狗(てんぐ)山ハイキングコースが整備され、冬はスキー場となる。付近は過疎が著しく、旧国鉄胆振線はバスに転換されている。

[奈良部理]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「北湯沢温泉」の意味・わかりやすい解説

北湯沢温泉
きたゆざわおんせん

北海道南西部,伊達市の飛び地,大滝の長流川上流に位置する温泉。泉質は単純泉,硫黄泉。泉温は 90℃。国民保養温泉地に指定。静かな保養地で,夏は避暑客,冬はスキー客が多い。支笏洞爺国立公園に属する。

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