志田順(読み)シダトシ

デジタル大辞泉 「志田順」の意味・読み・例文・類語

しだ‐とし【志田順】

[1876~1936]地球物理学者。千葉の生まれ。京大教授。潮汐による地殻弾性研究地震学などに業績を残した。昭和3年(1928)阿蘇火山観測所開設

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精選版 日本国語大辞典 「志田順」の意味・読み・例文・類語

しだ‐とし【志田順】

  1. 地球物理学者。千葉県出身。東京帝国大学卒。京都帝大教授。地震波初動方向の方位的分布に関する法則を発表して学士院恩賜賞を受賞。また、潮汐による地球および地殻の弾性の算定の研究などで知られる。明治九~昭和一一年(一八七六‐一九三六

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「志田順」の意味・わかりやすい解説

志田順
しだとし
(1876―1936)

地球物理学者。千葉県出身。1901年(明治34)東京帝国大学理科大学物理学科卒業。広島高等師範学校教授、第一高等学校教授を経て、1909年創立まもない京都帝国大学理工学部助教授となり、付設上賀茂(かみがも)地震観測所で地球潮汐(ちょうせき)および地震の研究を行った。地震波の初動分布の規則性に早くから気づいていたが、ようやく1917年(大正6)に発表された。翌1918年教授。また深発地震の存在にも早くから注目していたが、1926年になって発表された。1924年別府に地球物理学研究所を開き、1928年(昭和3)には阿蘇(あそ)火山観測所を開設するなど、火山研究のうえでも開拓的な業績がある。1929年「地球及び地殻の剛性ならびに地震動に関する研究」で学士院恩賜賞受賞。

藤井陽一郎]

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20世紀日本人名事典 「志田順」の解説

志田 順
シダ トシ

明治〜昭和期の地球物理学者 京都帝大教授。



生年
明治9年5月28日(1876年)

没年
昭和11(1936)年7月19日

出生地
千葉県印旛郡佐倉

学歴〔年〕
東京帝大理科大学物理学科〔明治34年〕卒

主な受賞名〔年〕
帝国学士院恩賜賞〔昭和4年〕

経歴
千葉県佐倉の士族の家に生まれる。広島高等師範学校教授、第一高等学校教授を経て、明治42年から京都帝国大学にて地球物理を研究。京都市に観測所を作りレボイル・パシュビッツの水平振り子を据えて地球潮汐を観測、その研究成果により、大正4年学士院恩賜賞を受賞。7年同大に地球物理学講座を新設、13年別府に京都帝国大学地球物理研究所、昭和3年阿蘇火山観測所を開設し多くの弟子を養成する一方、地震波の初動分布の規則性の発見や深発地震の研究など地震学の基礎を築いた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「志田順」の意味・わかりやすい解説

志田順 (しだとし)
生没年:1876-1936(明治9-昭和11)

地震学者。千葉県に生まれる。1901年東京帝国大学理科大学物理学科卒,大学院へ進む。広島高等師範学校教授,第一高等学校教授を経て,09年京都帝国大学へ赴任。同大学における地球物理学研究の開拓者となった。震災予防調査会の上賀茂観測所をひきつぎ,地球潮汐の観測を行い,また地震学の研究にも努力した。地震波のP波の初動分布の規則性に早くから気づいていたが十分な資料がなかなか得られず,ようやく17年になって日本数学物理学会年会に発表した。この研究は今日の地震メカニズム解析の端緒を開いたものである。同じく深発地震の研究でもその存在に早くから気づいていたが,発表となったのは26年であった。なお,24年別府に地球物理研究所を開き,また28年阿蘇火山観測所を開設した。
執筆者:

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「志田順」の解説

志田順 しだ-とし

1876-1936 明治-昭和時代前期の地球物理学者。
明治9年5月28日生まれ。一高教授などをへて,京都帝大教授。大正13年別府に同大地球物理研究所,昭和3年阿蘇(あそ)火山観測所を開設。地震波の初動分布の規則性の発見や深発地震の研究など,地震学の基礎をきずいた。4年学士院恩賜賞。昭和11年7月19日死去。61歳。千葉県出身。東京帝大卒。

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367日誕生日大事典 「志田順」の解説

志田 順 (しだ とし)

生年月日:1876年5月28日
明治時代-昭和時代の地球物理学者
1936年没

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