急がば回れ(読み)いそがばまわれ

ことわざを知る辞典「急がば回れ」の解説

急がば回れ

急ぐときほど、慎重にしなければ失敗しねないので、遠回りなようでも確実な道を行くのがよい。何事も急ぐと危険が増すので、遅いようでも着実な手段を選ぶことが大切である。

[使用例] 「いそがば廻れ」といふことは、物毎にあるべき遠慮なり。宗長がよめる、武士もののふのやばせの船は早くともいそがば廻れ瀬田の長橋咄本醒睡笑|1628]

[使用例] 日本へ帰ろうとすれば、この大西風にさからって、千カイリ以上も、大風と大波とをあいてに、折れた帆柱、ゆるんだ索具の小帆船が、戦わなければならない。遠いけれども、追手の風で、ハワイ諸島のホノルル港に避難して、修繕を完全にして、じゅうぶんの航海準備をととのえて、日本へ帰るのが、いちばんたしかな方法だ。急がばまわれとは、このことだ[須川邦彦*無人島に生きる十六人|1943]

[使用例] あぶない橋は渡らんことだ。急がばまわれという。こうなれば死んだふりをして、相手に油断をさせるほかに手はない。こう、宗助さんは悟った。そうして、人が変ったように働きだした[上野英信*地の底の笑い話|1967]

[解説] 「負けるが勝ち」と同じように、一見矛盾する表現で注意を引き、深く考えさせる逆説的表現です。一六世紀には流布していた古いことわざで、「醒睡笑」が引く古歌「武士のやばせの船は早くともいそがば廻れ瀬田の長橋」が出典とされることがよくあります。しかし、この古歌からこのことわざが生まれたわけではなく、すでによく知られていることわざを詠み込んだものと思われます。
 ちなみに、西洋には、ラテン語でFestina lente (ゆっくり急げ)とする類似の表現がありました。

[類句] 急いては事をし損ずる

英語〕Make haste slowly.(ゆっくり急げ)

出典 ことわざを知る辞典ことわざを知る辞典について 情報

デジタル大辞泉「急がば回れ」の解説

いそがばまわ

早く着こうと思うなら、危険な近道より遠くても安全確実な方法をとったほうが早く目的を達することができるというたとえ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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