擦り付ける(読み)ナスリツケル

デジタル大辞泉 「擦り付ける」の意味・読み・例文・類語

なすり‐つ・ける【擦り付ける】

[動カ下一][文]なすりつ・く[カ下二]
なすってつける。「傷口に薬を―・ける」
過失などを他人に押し付ける。転嫁する。「自分の罪を人に―・ける」
[類語]塗るなす掃く付ける塗り付ける塗りたくる塗布する塗抹する塗擦する塗装する塗り立てる塗り潰す塗り込める塗り替える

こすり‐つ・ける【擦り付ける】

[動カ下一][文]こすりつ・く[カ下二]
こすってくっつける。「クリームを顔に―・ける」
押しつけてこする。「マッチを―・けて火をつける」「犬がからだを―・けてくる」「額を畳に―・けて頼む」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「擦り付ける」の意味・読み・例文・類語

なすり‐つ・ける【擦付】

  1. 〘 他動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]なすりつ・く 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙
  2. 押してこすりつける。こするようにしてつける。すりつける。ぬりつける。〔書言字考節用集(1717)〕
    1. [初出の実例]「頭髪を仏蘭西風とかに刈って香水を塗(ナス)りつけ」(出典社会百面相(1902)〈内田魯庵〉犬物語)
  3. 自分の責任や過失などを他の人に押しつける。転嫁する。
    1. [初出の実例]「借金其外(そのほか)丹次郎になすり付(ツケ)」(出典:人情本春色梅児誉美(1832‐33)四)

こすり‐つ・ける【擦付】

  1. 〘 他動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]こすりつ・く 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙 押しつけてなすりつける。力を入れてこする。〔詞葉新雅(1792)〕
    1. [初出の実例]「芝原にこすり付るや猫の蚤」(出典:俳諧・八番日記‐文政三年(1820)六月)

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