過去の政治現象を研究する学問をいう。19世紀までは、国家現象がおおむね政治現象とみなされていたので、政治史は各国家史であったし、その帰結として、各国家間の関係史を取り扱う外交史もその一部門とみなされていた。当時、歴史学のなかで社会経済史学の重要性がいまだ認識されていなかったので、歴史学は政治史そのものであった。またこの時期の政治学も、法律学と並んで歴史学をその主要な補助科学としていたために、政治史は政治学とも一体的関係にあった。
しかし、20世紀に入って、近代国家の構造的変質とともに、英米では社会学や心理学が政治学の主要な補助科学として用いられるようになり、政治学の法律学や歴史学離れが始まった。第二次世界大戦後、現在の政治は過去のそれの展開であるという認識が高まり、政治史、とりわけ近・現代政治史は政治学の重要な部門として再評価されている。
[安 世舟]
『G・R・エルトン著、丸山高司訳『政治史とは何か』(1974・みすず書房)』
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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