斯様(読み)カヨウ

デジタル大辞泉 「斯様」の意味・読み・例文・類語

か‐よう〔‐ヤウ〕【×斯様】

[形動][文][ナリ]このよう。このとおり。「斯様内容です」「斯様に申しております」
[類語]斯く斯くこうこうこれこれこんなこういうこのようかかるこう斯くしかじかなになにかなにかしらなになに

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「斯様」の意味・読み・例文・類語

か‐よう‥ヤウ【斯様】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 「かうやう(斯様)」の変化した語 ) このよう。このとおり。かくのごとき。→斯様(こうよう)
    1. [初出の実例]「かやうにて、御心を互ひになぐさめ給ふ程に、三年ばかりありて」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
    2. 「かやうのつゐであらむ事も、いと難く」(出典:源氏物語(1001‐14頃)帚木)

こう‐ざまかう‥【斯様】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 「かくさま」の変化したもの ) このようなさま。
    1. [初出の実例]「かうさまのことは、親などにも、〈略〉語り出で難きことなれど」(出典:源氏物語(1001‐14頃)胡蝶)
    2. 「とさまに行きかうさまに行雲はるばる」(出典:今昔物語集(1120頃か)二四)

斯様の補助注記

「とざま」と対にして用いられることが多い。


こう‐ようかうヤウ【斯様】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 「かくやう」の変化したもの ) このよう。かよう。
    1. [初出の実例]「いもじ、荒布(あらめ)も、歯固(はがため)もなし。かうやうの物なき国なり」(出典土左日記(935頃)承平五年一月元日)
    2. 「かうやうの折は、御遊びなどせさせ給ひしに」(出典:源氏物語(1001‐14頃)桐壺)

かく‐さま【斯様】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 かくのごときさま。このよう。こうざま。かくしま。
    1. [初出の実例]「父母を 見れば尊く 妻子(めこ)見れば 愛(かな)しくめぐし うつせみの 世の理と 可久佐末(カクサマ)に 言ひけるものを」(出典:万葉集(8C後)一八・四一〇六)

かく‐よう‥ヤウ【斯様】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 こんなさま。このよう。
    1. [初出の実例]「かく様(やう)にして終(つひ)外道(ぐだう)負けて」(出典:今昔物語集(1120頃か)一)

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