湯布院盆地の北東、湯布院町と別府市の境にあり、裾野の東は
由布―鶴見地溝において展開された速見火山区の活動の結果、角閃安山岩の溶岩から形成された鐘状火山である。火山活動の開始は少なくとも三万五千年以上前、側火山の活動は二万五千年前以後で、池代火砕流の活動と山頂溶岩の流出は二千年前頃と考えられている。山頂は二つの峰に分れ、四つの火口がみられる。「豊後国風土記」には「柚富峯」とみえ、「柚富郷の東北にあり。此の峯の頂きに石室あり。その深さ一十余りの丈にして高さ八丈四尺、広さ三丈余りなり。
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大分県中部、別府市(べっぷし)と由布市湯布院(ゆふいん)地区との境にある火山。『豊後国風土記(ぶんごのくにふどき)』では、近くに柚富郷(ゆふのさと)があるので柚富の峰の名がついたとし、『万葉集』には木綿(ゆふ)山とある。豊後富士の称もあるが、含輝石角閃(かくせん)石安山岩溶岩からなる鐘状火山であり、裾野(すその)の発達は小さい。山頂は東ノ岳(1583メートル)と西ノ岳(1584メートル)の二峰に分かれ、その間に深さ60~70メートルの不完全な火口状くぼ地がある。山頂は九重(くじゅう)火山群、英彦(ひこ)山、祖母(そぼ)山などの展望に優れ、一帯は夏はミヤマキリシマ、冬は霧氷が美観を呈する。南麓(ろく)を九州横断道路が走り、登山口「一軒屋(いっけんや)」の標高は780メートル。阿蘇くじゅう国立公園(あそくじゅうこくりつこうえん)に含まれる。
[兼子俊一]
『加藤数功編『由布山』(1958・湯布院町観光協会)』
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