日本曹達(読み)にほんそーだ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「日本曹達」の意味・わかりやすい解説

日本曹達
にほんそーだ

化学会社。 1920年設立。当初新潟でカセイソーダとさらし粉製造を行う。 26年日本電炉工業合併により金属ナトリウム,過酸化ソーダなどを製造,28年精錬所を翼下に収めた。 36年より化学,製鋼,鉱山開発を並行して行う。 49年に化学,石炭,製鋼の別会社を設立し再スタート。その後,農薬,特殊染料などを手がけ,日曹油化工業などの関連会社を設立している。売上構成比は,農業化学品 29%,精密化学品 29%,基礎化学品 20%,医薬品 11%,機能製品 11%。年間売上高 1616億 2100万円 (連結。うち輸出 33%) ,資本金 266億 6600万円,従業員数 1527名 (1999) 。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「日本曹達」の解説

日本曹達
にほんソーダ

大正期に創設された化学会社。日曹コンツェルンの中心企業。1920年(大正9)中野友礼(とものり)らが電解法の苛性ソーダ生産を目的に設立。工場は新潟県二本木。化学・冶金・人絹の分野多角化したが,戦時経済期に経営が悪化日本興業銀行によって再編成された。第2次大戦後,日本初の石油化学事業を計画するが挫折した。その後石油化学に参入する一方近年は農業化学品や医療品原料など高付加価値化学製品を生産している。

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日本の企業がわかる事典2014-2015 「日本曹達」の解説

日本曹達

正式社名「日本曹達株式会社」。英文社名「Nippon Soda Co., Ltd.」。化学工業。大正9年(1920)設立。本社は東京都千代田区大手町。工業薬品・特殊染料・医薬・農薬・電子材料などの製造・販売を行う。独自技術によるPCB無害化処理プラントも扱う。東京証券取引所第1部上場。証券コード4041。

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世界大百科事典(旧版)内の日本曹達の言及

【日曹コンツェルン】より

…昭和初期に台頭した新興コンツェルンの一つ。第1次世界大戦後の1920年に中野友礼(とものり)が日本曹達株式会社を設立し,みずからが京都帝大研究室で研究した電解法技術を採用して塩を原料に苛性ソーダ生産に着手したことに始まる。早くから副産物の塩素からさらし粉,塩酸を生産するとともに,電解技術を利用して金属ナトリウム製造など金属製錬部門にも進出したが,金輸出再禁止後のソーダ工業の活況に支えられて,34年ごろから急速に事業の多角化を展開した。…

※「日本曹達」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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