正式名称は「旭川市旭山動物園(あさひかわしあさひやまどうぶつえん)」。1967年(昭和42)7月1日に開園。面積は14万8681.84平方キロメートル。日本の動物園としては最北に位置する。137種730点(2008年4月1日現在)の動物が展示・飼育されている。所在地は、北海道旭川市東旭川町倉沼。
[編集部]
動物園の使命・役割として、(1)レクリエーションの場、(2)教育の場、(3)自然保護の場、(4)調査・研究の場、の四つの柱をあげており、全体を通して「生命(いのち)を伝える」ことを大きな命題とする。ホッキョクグマ、アザラシ、ペンギン、ユキヒョウ、アムールトラ、オオカミ、トナカイなど寒冷地の動物、ヒグマ、エゾシカ、キタキツネなど北海道産動物とともに、ライオン、キリン、オランウータンなど熱帯産の動物もいる。絶滅が危惧(きぐ)されるフクロウ類はじめ、野生動物の保護・増殖活動にも力を入れている。
それぞれの動物が本来もつ特性、その動物ならではの能力や動きを生かす「行動展示」を重視、環境エンリッチメント(動物が退屈せずしあわせに暮らせるように飼育環境を工夫すること)に力を入れ、その動物本来の生き生きとした姿を見せることに成功、その結果、入場者数を飛躍的に伸ばした。1997年(平成9)巨大なバードハウス「ととりの村」が、1998年に「もうじゅう館」が、2000年に「ぺんぎん館」が、2002年に「ほっきょくぐま館」が、2004年に「あざらし館」が、2005年に「くもざる・かぴばら館」が、2006年に「チンパンジーの森ちんぱんじー館」が、2007年に「レッサーパンダの吊り橋」が、2008年に「オオカミの森」がオープン。たとえば「あざらし館」では、マリンウェイとよばれる透明な円柱状の水路を通り抜けるアザラシを間近で見ることができ、雪が降り積もった冬季には、ペンギンの園内散歩が行われるが、これらはその動物たち本来の習性・行動を生かした展示である。
2004年夏には、初めて入場者数日本一を記録。旭山動物園の成功は、ほかの動物園・水族館などにも刺激を与え、社会的な関心を集めた。
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