(読み)バン

デジタル大辞泉 「晩」の意味・読み・例文・類語

ばん【晩】

夕暮れ夕方。「朝からまで」
夜。「あすの会議で遅くなる」
晩飯。「おかずを買って帰る」
[補説]作品名別項。→
[類語]よる夜間夜分小夜さよさりよい暮夜ぼや夜中やちゅう夜陰やいん夜半よわ夜中よなか夜半やはんナイト

ばん【晩】[漢字項目]

[音]バン(漢)
学習漢字]6年
夕暮れ。夜。「晩餐ばんさん晩鐘今晩昨晩毎晩明晩みょうばん
時刻時節がおそい。「晩夏晩学晩婚晩成晩年早晩
[名のり]かげ・くれ
難読晩生おくて晩稲おくて

ばん【晩】[書名]

原題、〈イタリアNotte》イタリアの詩人パリーニの詩。4部作「一日」の最終作。未完。著者没後の1801年、第3作「」とともに刊行

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精選版 日本国語大辞典 「晩」の意味・読み・例文・類語

ばん【晩】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 夕方。夕暮れ。また、夜の意。⇔
    1. [初出の実例]「臨晩被御前時」(出典古事談(1212‐15頃)二)
    2. [その他の文献]〔古詩‐為焦仲卿妻作〕
  3. ばんめし(晩飯)」の略。
    1. [初出の実例]「摘る菜をあらふ沢辺にをしひたし〈季吟〉 晩の用意をするや増水〈貞徳〉」(出典:俳諧・紅梅千句(1655)二)

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普及版 字通 「晩」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 12画

(旧字)
人名用漢字 11画

[字音] バン
[字訓] くれ・おそい・おくれる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(免)(めん)。〔説文〕七上に「(くれ)なり」とあって、晩暮をいう。日の晩暮の意より、時期・年齢やことの早晩にわたっていう。輓近(ばんきん)のように輓を用いることがあるが、輓は葬車を引く意の字である。

[訓義]
1. くれ、ひぐれ、ゆうがた、ばん。
2. おそい、ときがおそい、おくれる。
3. のち、すえ、晩年。
4. おもむろに、ゆるやかに。

[古辞書の訓]
名義抄〕晩 オソシ・クレヌ・クレ・ヨフベ・ユフクレ・ノチ・ヒソカ・ウシロ・イツカ・ヒクレヌ・クル

[語系]
miuanは)makと声義近く、myatも〔説文〕四上に「火らかならざるなり」とあって同系の語。冥・暝myeng、mongなども、みな幽暗の意がある。

[熟語]
・晩靄・晩院・晩陰・晩雨・晩烏・晩運・晩雲・晩英・晩栄・晩影・晩煙・晩艶・晩鶯・晩霞・晩禾・晩花・晩駕・晩衙・晩開・晩懐・晩角・晩学・晩寒・晩還・晩岸・晩起・晩気・晩帰・晩暉・晩菊・晩急・晩・晩興・晩近・晩径・晩景・晩蛍・晩月・晩光・晩紅・晩虹・晩香晩粳・晩講・晩行・晩谷・晩刻・晩穀・晩坐・晩斎・晩歳・晩蚕・晩・晩山・晩市・晩志・晩思・晩寺・晩日・晩実・晩酌・晩酒・晩秀・晩秋・晩熟・晩出晩春・晩渚・晩鐘・晩照・晩色・晩食・晩進・晩寝・晩酔・晩翠・晩吹・晩穂・晩世・晩成・晩晴・晩星・晩悽・晩静・晩霽・晩夕・晩寂・晩節・晩接・晩船・晩饌・晩・晩膳・晩・晩・晩代・晩達・晩智・晩茶・晩眺・晩漲・晩潮晩砧晩汀・晩笛・晩天・晩渡・晩塗・晩登・晩稲・晩棹・晩濤・晩熱・晩年・晩輩・晩泊・晩髪・晩帆・晩飯・晩風・晩暮・晩母・晩歩・晩浦・晩夢・晩霧・晩葉・晩陽・晩来・晩雷・晩籟・晩流・晩涼・晩緑・晩路・晩露・晩浪・晩漏
[下接語]
帰晩・今晩・歳晩・昨晩・秋晩・春晩・衰晩・晴晩・壮晩・早晩・朝晩・天晩・冬晩・日晩・薄晩・風晩・明晩・夜晩・来晩・漏晩

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