月山富田城(読み)がっさんとだじょう

日本の城がわかる事典の解説

島根県安来(やすぎ)市広瀬町にあった山城(やまじろ)。戦国時代は戦国大名尼子(あまご)氏の本城。国指定史跡。日本城郭協会選定による「日本100名城」の一つ。中国地方における代表的な中世城郭の一つで、尼子氏の居城として知られている。城が築かれた月山は飯梨川右岸にある独立丘で、登り口は塩谷(しおたに)口、御子守口、菅谷(すがたに)口の3つしかなく、周囲は断崖絶壁の天然の要害である。鎌倉時代には佐々木氏、南北朝時代には山名氏、室町時代には京極氏と、歴代守護の居城であった。15世紀末頃から京極氏の一族、尼子氏が守護代として居城した。1484年(文明16)尼子経久(つねひさ)のとき、守護京極氏と対立し月山富田城から追放されたが、1486年(文明18)に同城を奪回して戦国大名として独立した。以来、尼子氏は月山富田城を本拠として、最盛期には出雲・隠岐・石見を中心に11ヵ国に勢力を拡大した。1566年(永禄9)に毛利元就(もとなり)の軍門に降り、尼子氏は滅亡した。その後、元就の子元秋(もとあき)などが居城したが、関ヶ原の戦いの後、堀尾吉晴(ほりおよしはる)が入城。1611年(慶長16)に堀尾氏が松江城(松江市)に移り、廃城となった。本丸や二の丸などの石垣、土塁、堀切、櫓(やぐら)台、井戸などが残っている。登城口の御子守口に隣接して安来市立歴史資料館があり、月山富田城の立体模型が展示されている。JR山陰本線安来駅から安来市広域生活バスで市立病院前下車、徒歩30分。◇月山城、富田城とも呼ばれる。

出典 講談社日本の城がわかる事典について 情報

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

安来市の月山(標高183メートル)を中心につくられた大規模な山城戦国時代山陰地方勢力を拡大した尼子氏本拠として知られ、永禄9(1566)年に毛利氏に攻められて落城した。関ケ原合戦の後、堀尾氏が入城したが、松江城が築城された後、廃城になったとされる。現在は石垣曲輪などが残っており、国の史跡指定されている。

(2011-09-09 朝日新聞 朝刊 島根 1地方)

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