精選版 日本国語大辞典 「木村駿吉」の意味・読み・例文・類語
きむら‐しゅんきち【木村駿吉】
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電信技術者。無線電信の開拓者の一人。幕臣木村喜毅(よしたけ)(摂津守(せっつのかみ)芥舟(かいしゅう))の次男として江戸に生まれる。1888年(明治21)帝国大学物理学科を卒業。第二高等学校教授、海軍教授などを経て海軍技師に任ぜられた。海軍の艦船に無線電信を設置する計画のもとに無線電信調査委員会が設けられ(1900)、委員に任命された。彼のつくった無線電信機器は兵器として採用され、改良が加えられた。日露戦争における日本海海戦(1905)の勝因は哨艦(しょうかん)信濃丸(しなのまる)から発せられた「敵艦見ゆ」との無線電信にあったとされ、その功により勲三等に叙された。晩年は弁理士を開業するほか会社役員などを務めた。
[山崎俊雄]
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