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村法 そんぽう

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

村法
そんぽう

戦国時代以後江戸時代における村落の自治法,ことに自治立法。この自治立法を村極 (むらぎめ) ,村定 (むらさだめ) ,村掟 (むらおきて) ,村中申合,村議定などと呼んだ。室町時代末期の惣中 (そうちゅう) 定,地下 (じげ) 掟などに起源をもつが,江戸時代ではかなり形式化して,幕府大名旗本の黙認のもとに成立したものと思われ,各村の村民の寄合いで議定された協約立法である。

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世界大百科事典 第2版の解説

そんぽう【村法】

村落に機能した法規制のことで,学問上の用語。
[中世]
 水稲耕作を基本とする日本の村落では,水利慣行や山川藪沢の利用などから慣習的な法規制が古代より成立していた。中世になると畿内およびその周辺地域の村落では,荘園の名田(みようでん)=名主(みようしゆ)体制が弛緩して小農民の広範な成長がみられるようになるが,この時期に村落の乙名(おとな)層の自立団結が進み,いわゆる(そう)が形成される。惣は構成員による全体会議(惣寄合(そうよりあい))で守るべき規則(惣掟(そうおきて),惣置文(そうおきぶみ)などという)を決定した。

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世界大百科事典内の村法の言及

【近江国】より


[土一揆と馬借]
 鎌倉中期以来,農村では農民の自治的結合としての惣(村)が形成された。近江の農村はとくに先進的であり,すでに1262年(弘長2)現存最古の村掟(村法)が蒲生郡奥島荘で制定されている。村掟は惣村の規約であり,違反者に対する制裁をも規定しており,惣村自治の発達を示すものである。…

【中世社会】より

…【網野 善彦】
〔社会的諸集団〕
日本中世社会は,それに先立つ古代社会,あとにつづく近世社会とくらべて,統一的な制度の枠組みが明瞭なかたちで存在せず,多元性,分裂性がその大きな特徴とされている。 中世社会の法的構造においても,王朝国家の公家法,武家政権の幕府法,荘園領主の本所法など公的法のみならず,僧侶集団の寺院法,の掟たる家法,さらには村落集団の村法など,多数の私的集団の法が分立併存し,また重層的に存在していた。そして,これら私的集団の多数の法は成文化されず,その多くは先例,傍例,習(ならい),大法(たいほう)などとよばれた慣習法よりなっていた。…

【盗み】より

…屋敷の絶対的な不可侵性に対して,耕地や山は皆のものとする共有の観念の伝統がその底にあるものと思われる。しかし,野外の作物や草木を取ることも犯罪であるとする観念はしだいに強まり,中世後期の惣掟や近世の村法にはそれら盗みに対する処罰規定が多くなった。村八分はじめ,一定期間赤頭巾を被せる方法など,さまざまな罰が加えられた。…

【村】より

…16世紀に勃発するドイツ農民戦争の背景も,あるいはスイスに今も残る村落自治の伝統も,この事情を無視しては考えられない。
[村法と自治]
 このように,歴史的に積み重ねられた〈むら〉のしきたりや掟,あるいは荘園領主との関係で取り決められた農民の権利や義務は,12~13世紀以降,16世紀にかけて,〈ワイストゥーム(村方判告録または村法)〉と呼ばれる記録史料の形で各地に現れ,その多くが雑多な要素を含みながら今に残存しているため,この史料を通じてかなり具体的に〈むら〉の運営や法意識をうかがうことが可能である。しかしそこには,開放耕区における耕作や放牧についての諸規制のほかに,領主側の意図が色濃く含まれているものが多いため,この史料をもって,直ちにゲルマン古来の自由農民の自治的・共同体的性格を立証する法源とみなすのは,明らかに誤りである。…

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