ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「村田昭」の意味・わかりやすい解説
村田昭
むらたあきら
[没]2006.2.3. 京都
実業家。村田製作所創業者。陶器店を営む父のもとに生まれ,京都市立第一商業学校に進むが,肺結核のため中途退学。家業を継ぎ 1944年に村田製作所を創業,第2次世界大戦後の 1950年に株式会社化した。京都大学工学部の研究室に通いつめ,産学協同で磁器コンデンサを開発する。テレビ時代の波に乗り,電子部品であるコンデンサの販路を拡大した。早くも 1960年代にはアメリカ合衆国のゼネラル・モーターズ GMから受注を獲得し,1973年には国内電子部品メーカーとして初めてアメリカに工場を建設した。世界最小レベルの携帯電話端末やパーソナル・コンピュータ用のセラミックコンデンサを世に送り出した。1991年まで 40年あまり社長を務めたのち,1993年から 2年間,日本電子材料工業会会長となり,電子部品業界の発展に力を尽くした。勲二等瑞宝章受章。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報