束沸石(そくふっせき)
そくふっせき
stilbite
束沸石(たばふっせき)ともいう。沸石の一種で、普通、束状の集合をする鉱物。両端のややとがった柱状の結晶、あるいはそれらが球状に集合することもある。安山岩、玄武岩、凝灰岩またそれらの変質したもののなかに、輝沸石、菱(りょう)沸石、方沸石、方解石などに伴って産する。また花崗(かこう)岩ペグマタイト中に最末期の晶出物として産する。ほかに、花崗岩、花崗斑(はん)岩、閃緑(せんりょく)岩、スカルン、広域変成岩などの空隙(くうげき)やそれらを切る脈として産する。stilbite-Ca(灰束沸石)、stilbite-Na(ソーダ束沸石)、stilbite-K(カリ束沸石)のように、交換性陽イオンの卓越する元素名をつけて種名とする。劈開(へきかい)面での光沢が強いところから、英名は輝くという意味のギリシア語に由来する。
[松原 聰]
束沸石(データノート)
そくふっせきでーたのーと
束沸石
英名 stilbite
化学式 (Ca0.5,Na,K)9Al9Si27O72・28H2O
少量成分 Sr
結晶系 単斜
硬度 3.5~4
比重 2.1~2.2
色 無,白,黄,ピンク
光沢 ガラス~真珠
条痕 白
劈開 一方向に完全
(「劈開」の項目を参照)
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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たばふっせき
束沸石
stilbite
化学組成Na9−2x Cax(Al9Si27 O72)・28H2O(x=0〜4)で示される束沸石系の鉱物。現在stilbite-Caとstilbite-Naの2種にわけられている。単斜晶系,空間群C2/m, 格子定数a1.361nm, b1.824, c1.127, β127°51′。通常白ないし帯黄,ときに赤・褐色などで,ガラス光沢を有する透明~半透明な束状集合体,結晶は八つの部分からなる擬直方薄板状。劈開{010}非常に良好,断口不規則,硬度3.5~4,比重2.1~2.2。透過光では無色,光軸面(010),方位Y=b,X∧c=5°,2V(-)30°~49°,光分散r<v,屈折率α1.484, β1.492, γ1.495。塩酸で分解。玄武岩その他の岩石の空洞中あるいは沸石相の堆積岩中に産する。独特のガラス光沢によりギリシア語のstilbein(輝き)から命名。和名は束状集合体をなすことが多いことから命名。
執筆者:青木 義和・中牟田 義博・松原 聰
参照項目:ステラ沸石
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
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