東串良町(読み)ひがしくしらちよう

日本歴史地名大系 「東串良町」の解説

東串良町
ひがしくしらちよう

面積:二七・六九平方キロ

大隅半島中央東部肝属郡東端に位置する。東は志布志しぶし湾に面し、南は肝属川を境に高山こうやま町、西は南東流する同川支流串良川を境に串良町、北は曾於そお大崎おおさき町に接する。北部岩弘いわひろ地区の台地からゆるやかな傾斜で続く台地と、串良川・肝属川と海岸線に沿って南流する汐入しおいり流域沖積低地からなる。柏原かしわばる海岸は砂丘松林が一体となった名勝地で、日南海岸国定公園に含まれ、砂丘から西方内陸には、低湿な水田地帯を隔てて古砂丘が南北に走る。北部を国道二二〇号が東西に、海岸沿いを南北に国道四四八号が走る。昭和一〇年(一九三五)一〇月に国鉄古江線(のち大隅線)志布志まで延長されたのに伴い、池之原いけのはら地区に東串良駅が開業したが、同六二年大隅線は廃止された。

縄文時代の遺跡はあまり知られていない。弥生時代の遺跡は川東かわひがし川西かわにし・岩弘などで確認されている。肝属川流域には多くの古墳築造されており、そのなかでも同川河口付近に立地する新川西唐仁とうじん古墳群は、前方後円墳と円墳合せて百数十基からなる鹿児島県内最大の古墳群で、古墳時代中期から後期にかけてのものと考えられている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「東串良町」の意味・わかりやすい解説

東串良〔町〕
ひがしくしら

鹿児島県南東部,大隅半島の東部,志布志湾に面する町。 1932年町制。古くから開発された土地で,新川西には史跡の唐仁 (とうじん) 古墳群がある。肝属 (きもつき) 川河口の柏原は江戸時代に米の積出しと密貿易で栄えた港。農業が主産業で,早場米の産地。野菜の施設園芸も盛んで促成のトマト,キュウリ,メロン,スイカなどを出荷する。志布志湾岸には美しいマツ林があり,日南海岸国定公園に属する。柏原海岸は約 196haにわたって埋立てられ石油備蓄基地となっている。面積 27.78km2。人口 6237(2020)。

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