20世紀日本人名事典 「東井義雄」の解説
東井 義雄
トウイ ヨシオ
昭和期の教育者,僧侶 東光寺(浄土真宗本願寺派)住職;元・八鹿町立八鹿小学校長。
- 生年
- 明治45(1912)年4月9日
- 没年
- 平成3(1991)年4月18日
- 出生地
- 兵庫県出石郡但東町
- 学歴〔年〕
- 姫路師範〔昭和7年〕卒
- 主な受賞名〔年〕
- ペスタロッチ賞(広島大学)〔昭和34年〕,神戸新聞社平和文化賞〔昭和35年〕,小砂丘忠義賞(日本作文の会),兵庫県教育委員会教育功労賞〔昭和42年〕,文部省教育功労賞〔昭和46年〕,勲五等双光旭日章〔昭和57年〕,正力松太郎賞〔昭和63年〕
- 経歴
- 貧しい寺に生まれる。昭和7年兵庫県の小学校教師となり生活綴方教育運動に参加、“子供らをどう生かすか”を求め続け、戦時下16年ごろには宗教的国民教育を考え、19年「学童の臣民感覚」を著したが、戦後、教師としての戦争責任を反省、山村の小学校で約10年、活動を抑制した。屈折を経て、30年「村を育てる学力」を発表、教科と生活の論理の融合をめざしたユニークな教育実践を展開した。32年「学力をのばす論理」、33年「学習のつまずきと学力」、36年「授業の探究」などを次々と発表。この間、姫路学院女子短大、兵庫教育大大学院で講師を務め、47年八鹿町立八鹿小学校長を最後に現役を退いた。以後、生家の東光寺で社会教育活動を続けた。他の著書に「老よ、ありがとう」「東井義雄詩集」、「東井義雄著作集」(全7巻・別巻3)などがある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報