東伊豆町(読み)ひがしいずちよう

日本歴史地名大系 「東伊豆町」の解説

東伊豆町
ひがしいずちよう

面積:七七・八三平方キロ

伊豆半島の東岸中央部、賀茂郡の北東部に位置する。北は伊東市と万二郎ばんじろう(一三二五メートル)万三郎ばんざぶろう(一四〇五・六メートル)などの天城あまぎ連山を境に田方たがた郡中伊豆町・天城湯あまぎゆしま町、南西は三筋みすじ(八二二メートル)大峰おおみね(四九二メートル)を境に河津かわづ町と接し、東は相模灘に臨んでいる。大川おおかわ川・白田しらだ川などが相模灘に流れ込む。稲取いなとり荒巻あらまき遺跡からは南伊豆唯一の旧石器時代の遺物が発見されている。奈良本ならもととうげ遺跡は縄文時代早期の土器群や多数の小石片が発見されており、石器製作跡を想定させる。白田宮後みやご遺跡は縄文後期前葉を中心とし、稲取崎町さきちよう遺跡は古墳時代のものである。「和名抄」の賀茂郡川津かわづ郷が町域に比定される。保元の乱で敗れ、伊豆おお島に流された源為朝の家臣富岡氏が稲取に来住したと伝え(甲申旅日記)、為朝の旗という「院宣之御旗」を村木家が相伝する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「東伊豆町」の意味・わかりやすい解説

東伊豆〔町〕
ひがしいず

静岡県東部,伊豆半島東岸にある町。 1959年稲取町と城東村が合体して成立。町域の大部分天城山系東斜面の山地で,断崖で海に迫っている。その海岸線に沿って,大川北川,熱川,片瀬,稲取の各温泉地がある。背後傾斜地では柑橘類栽培,沿岸では漁業が行われる。町域の一部は富士箱根伊豆国立公園に属する。海岸線を伊豆急行,国道 135号線が通る。面積 77.81km2人口 1万1488(2020)。

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