神奈川県藤沢市南東部、江の島の対岸にある地区。旧片瀬町。湘南(しょうなん)第一の臨海観光地、全国有数の海水浴場。近年はサーフィンも盛んである。小田急電鉄江ノ島線の終点片瀬江ノ島駅から江ノ島電鉄江ノ島駅にわたる一帯。海岸は県立湘南海岸公園に含まれ、新江ノ島水族館(1954年開館の江の島水族館が2004年にリニューアルオープンした)、ホテルなどが並び、「東洋のマイアミビーチ」といわれる。地形上は湘南海岸砂丘帯の東端にあたり、沿岸では東流する潮流が強いため、片瀬川(境川)河口部に砂州ができ、さらに江の島へ向かって砂州が発達し、江の島は陸繋島(りくけいとう)をなしている(かつては干潮時に江の島へは徒歩で往復、現在は橋で結ばれている)。鎌倉開府後、鎌倉―大磯(おおいそ)間の要駅、鎌倉防衛の要地とされ、毎年鎌倉四境祭が行われ、地名にも「固瀬(かたせ)」の字があてられていた。また腰越(こしごえ)とともに鎌倉西部の刑場の一つの竜口(たつのくち)があり、1275年(建治1)には元使(げんし)がここで首をはねられたことでも有名。竜口寺(りゅうこうじ)がある。
[浅香幸雄]
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