枝肉(読み)エダニク(その他表記)carcass

翻訳|carcass

デジタル大辞泉 「枝肉」の意味・読み・例文・類語

えだ‐にく【枝肉】

家畜の、頭部内臓四肢先端を取り除いた部分の骨付きの肉。

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精選版 日本国語大辞典 「枝肉」の意味・読み・例文・類語

えだ‐にく【枝肉】

  1. 〘 名詞 〙 牛や豚などの頭部・尾・肢端・内臓を取り除いた骨付きの肉をいう。

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改訂新版 世界大百科事典 「枝肉」の意味・わかりやすい解説

枝肉 (えだにく)
carcass

ウシブタなどの肉用家畜を打額や電気的な刺激で失神させ,放血によって致死せしめ,剝皮または脱毛(ブタ)し,頭,前後肢の肢端部,消化管,生殖器,膀胱,心臓,気管,肺,腎臓(日本では腎臓と腎臓周囲脂肪を残す),脾臓肝臓,付属脂肪と尾を取り除いたものが枝肉である。ウシは必ず剝皮する。ブタは剝皮(皮はぎ)する場合と脱毛(湯はぎ)する場合と両方ある。皮はぎは主として関東以北で行われ,湯はぎは主として関西以西で行われる。皮はぎは内臓摘出後,剝皮刀やバリカンに似た電動の剝皮器,または自動式の皮はぎ機で皮をはぐ。湯はぎは放血後58~60℃の湯槽に屠体(とたい)を5~6分漬け,そのあと手動の器具や自動式の機械で摩擦によって脱毛する。枝肉は主として筋肉,脂肪組織,骨から成る。また枝肉は脊椎正中縦割りにし,半丸枝肉として取引単位とすることが多い。最近ではこの半丸枝肉をさらに切断して,一部または全部の骨をとり,ロース,肩,ももなどの部分肉にし,カートン詰として冷蔵または凍結してから取引され,冷蔵車や冷凍車で小売店,スーパーマーケットなどに運ばれることが多くなってきた。枝肉は家畜の死後24~36時間は死後解糖作用による死後硬直によりいったん硬くなる。そのあと熟成といわれる期間を経ることにより,柔らかさと風味が増加する。したがって食用にするのは熟成のあとである。なお生体重に対する枝肉の割合は〈屠肉歩留り〉とか〈枝肉歩留り〉という。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「枝肉」の意味・わかりやすい解説

枝肉
えだにく

頭部,尾,四肢端などを切取り,皮や内臓を取除いたあとのと肉体をいう。生存時の体重に対するこのと肉体の割合を枝肉歩どまりという。枝肉は背骨に沿って縦に切断し (半丸) ,さらに肩,背,腹,腿などいくつかに分割してそれぞれの用途に向ける。このように細かく分割された骨つきの肉も広く枝肉と呼んでいる。枝肉はと畜後数日間,冷所において熟成する。これにより肉の味がよくなるとされている。

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栄養・生化学辞典 「枝肉」の解説

枝肉

 ウシ,ブタを屠殺し,放血して皮,毛,内臓,頭,四肢の先端,尾などを除き,取引用に仕上げたもの.普通正中線に沿って半切し,半丸として取引する.

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世界大百科事典(旧版)内の枝肉の言及

【タイヤ】より


[構造と機能]
 タイヤを構成するおもな部分はカーカス,トレッド,サイドウォール,ブレーカー,ビードワイヤ,チェーファーである(図1)。カーカスcarcassはケーシングとも呼ばれ,タイヤ内に充てんされた空気圧を保って外形を形成する強度部材で,ナイロン,レーヨン,ポリエステルなどのコードをすだれ状にしてゴムで被覆してある。カーカスが,このコードを斜め方向に交互に重ね合わせて構成されているタイヤをバイアスタイヤbias tireと呼び,乗用車の一部,バスやトラックに用いられている。…

※「枝肉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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