(読み)コリ

デジタル大辞泉 「梱」の意味・読み・例文・類語

こり【×梱】

[名]
縄などでくくること。また、荷づくりした荷物
行李こうり
「大きな―は新橋迄預けてあるから」〈漱石三四郎
梱包した綿糸生糸などの数量を表す単位名称。綿糸1梱は400ポンドで181.44キログラム、生糸1梱は9貫目で33.75キログラム。
[接尾]助数詞。包装した貨物などを数えるのに用いる。

こん【梱】[漢字項目]

[音]コン(呉)(漢) [訓]しきみ こり
そろえてしばる。「梱包こんぽう

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「梱」の意味・読み・例文・類語

こり【梱・行李】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 荷物をなわなどでくくること。また、くくったもの。包装した荷物。〔日本国考略(1523)〕
      1. [初出の実例]「にしは挟箱をゆるされ、こりをせをった」(出典:雑兵物語(1683頃)上)
    2. こうり(行李)日葡辞書(1603‐04)〕
      1. [初出の実例]「二百目の銀にて柳を買、手づから籠裏につくりて是を売尽し」(出典:浮世草子・古今堪忍記(1708)一)
  2. [ 2 ] 〘 接尾語 〙 貨物の個数および数量を表わす単位の名称。生糸一梱は九貫目(三三・七五キログラム)、綿糸一梱は四〇〇ポンド(一八一・四四キログラム)など。
    1. [初出の実例]「官軍より奥羽へ運送(おく)弾薬の荷物幾箇(コリ)にや坂本通りを通行做(な)せるを」(出典:近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉九)

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普及版 字通 「梱」の読み・字形・画数・意味


15画

(異体字)梱
11画

[字音] コン
[字訓] しきみ

[説文解字]

[字形] 形声
声府は困(こん)。困は木組みをしてものを遮塞することをいう。〔説文〕六上に字を梱に作り、「門(もんけつ)なり」という。門の字はに作るべく、〔史記〕にその用例が多い。

[訓義]
1. もんのしきみ、門ぐい、門の中央にあって両扉をとめる木。
2. 宮中の小門。
3. 壼(こん)と通じ、宮中。

[古辞書の訓]
名義抄 シキミ・トシキミ・トノシキミ/梱 ヒロシ 〔字鏡集〕 トノシキミ・シキイ・シキミ・トシキミ・カドノカギリ/梱 ヒロシ

[語系]
(梱)・壺khunは同声。限henは声義近く、閾hiukもまたその系統の語であろう。みな一定のところを閉塞する意がある。

[熟語]

[下接語]
・出・椒・天・門

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