標津(読み)しべつ

改訂新版 世界大百科事典 「標津」の意味・わかりやすい解説

標津[町] (しべつ)

北海道東部,根室支庁標津郡の町。人口5646(2010)。根室海峡に面し,町域には根釧(こんせん)台地斜里岳(1547m)南東斜面などの山地を含み,標津川,ポー川などの下流域には低湿地があり,日本最大の砂嘴,野付(のつけ)半島が延びている。標津川河口は早くから船着場として利用され,1879年戸長役場が置かれた。薫別,標津の漁港があり,サケ,マスをはじめとする漁業が中心産業で,町内8河川に孵化場が置かれている。台地では酪農が行われる。野付半島一帯は野付風蓮道立自然公園に属し,1500以上の竪穴住居跡が認められるポー川下流域の伊茶仁(いちやに)カリカリウス遺跡は国の史跡標津湿原は天然記念物に指定されている。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報