デジタル大辞泉 「正味」の意味・読み・例文・類語 しょう‐み〔シヤウ‐〕【正味】 1 余分なものを取り除いた、物の本当の中身。「正味の少ない果物」2 風袋を除いた、商品だけの目方。「正味1キログラム」3 実質的な数量。「昼休みを除いて、正味8時間働いた」4 掛け値のない値段。また、仕入れの値段。正味値段。「正味で売る」5 表面に現れない、隠された本当のところ。「―を言わねば事実談にならぬから」〈福沢・福翁自伝〉[類語](1)内容・中身なかみ・内訳・品目・コンテンツ/(3)実数 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「正味」の意味・読み・例文・類語 しょう‐みシャウ‥【正味・正身】 〘 名詞 〙① 皮、滓(かす)、屑など付属している部分や、装飾の部分を除いた真実の内容。本当の中身。〔日葡辞書(1603‐04)〕[初出の実例]「全案中正味甚少し。殆と無益に属するか如し」(出典:地方官会議日誌‐八・明治八年(1875)六月二九日)② 本当のもの。本物。正物(しょうぶつ)。現物。また、裏面にかくされた真実。本当のところ。[初出の実例]「各かわった我好(このみ)々を云ほどにどれが正味ぞしらぬぞ」(出典:清原国賢書写本荘子抄(1530)一)「正味で借った銭ではなし、数斗の勝負づく」(出典:浄瑠璃・丹波与作待夜の小室節(1707頃)中)③ 実際の数。うそやごまかしのない真実の数量や目方。[初出の実例]「当月中ごろより、そろそろ上総の方に可参候へども、正味四月一月(ひとつき)にて」(出典:菊宛一茶書簡‐文化一四年(1817)三月三日)「管糸出来高の正味量目に対して賃金を支払ふ工場がある」(出典:女工哀史(1925)〈細井和喜蔵〉五)④ 特に、掛値なしの値段。正価。また、仕入値段。[初出の実例]「われら商人ならねば、板元より正味何程に候と申候へば、その通りにいたし、代銀遣し候」(出典:小津桂窓宛馬琴書簡‐天保三年(1832)一二月八日)⑤ 風袋(ふうたい)の重さを除いた、商品だけの重さ。〔俚言集覧(1797頃)〕 せい‐み【正味】 〘 名詞 〙① まことの味。本当の味。〔李華‐径山大師碑銘〕② ⇒しょうみ(正味) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例