精選版 日本国語大辞典 「女工哀史」の意味・読み・例文・類語
じょこうあいし ヂョコウ‥【女工哀史】
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近代日本の経済発展を担った大機械制工場下の紡績業・織布業の「女工」(女子労働者)の実態を描いた記録。細井和喜蔵(ほそいわきぞう)著。1925年(大正14)7月改造社刊。1916年の工場法施行後も紡績業などでは深夜業がなくならず、「女工」の多くは過酷な労働条件、自由を拘束される寄宿舎生活のもとに置かれていた。本書はヒューマンな眼(め)で、「女工」募集法、雇傭(こよう)契約制度、労働条件、虐使、寄宿舎生活、「福利増進施設」などの実態と、「女工」の心理や病理を精緻(せいち)に描き(「女工小唄(こうた)」も採譜収録)、あわせて工場の組織と経営実態についても鋭いメスを加えている。文献資料とともに著者自身の職工体験、寄宿舎生活を送った妻、堀(現姓高井)としをの体験などをもとに書かれた。初版刊行後たちまち版を重ね、深夜業廃止および20年代後半の紡織労働運動発展の礎(いしずえ)となり、その印税は労働者解放の資にされた。古典的文献として今日も読み継がれている。
[阿部恒久]
『『女工哀史』(岩波文庫)』
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
紡織女工に関する細井和喜蔵(わきぞう)の著書。1925年(大正14)刊。著者は鐘紡や東京モスリンの職工生活の経験をもち,友愛会の活動家としても活躍した。彼と妻の紡織工場での労働体験にもとづき,女工の立場から募集人や労務管理・労働条件の実態,女工の心理などを生々しく描いた名著で,女工労働の研究の基本資料。刊行直後に著者が死亡し,印税は女工の解放運動に役立てられた。「岩波文庫」所収。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
出典 旺文社日本史事典 三訂版旺文社日本史事典 三訂版について 情報
…20年上京し東京モスリン亀戸工場に入り,労働運動に参加するなかで同じ職場の女工堀としをと結婚。退職後,妻に生活を支えられながら,23年から《女工哀史》の執筆にとりくみ,24年脱稿。翌年改造社から出版されたが,刊行の翌月死去。…
※「女工哀史」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報
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