此花(読み)コノハナ

デジタル大辞泉 「此花」の意味・読み・例文・類語

このはな【此花】

大阪市西部の区名。工業地区。名は、古今集の「難波津に咲くやこの花」の歌による。

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精選版 日本国語大辞典 「此花」の意味・読み・例文・類語

この‐はな【此花】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. ( 「このはな(木花)」から転じて ) 桜の花の雅称。
      1. [初出の実例]「敦盛卿は院の御胤、此花江南の所無(しょむ)は、則ち南面の嫰(ふたば)」(出典:浄瑠璃・一谷嫩軍記(1751)三)
    2. ( 「このはな(木花)」から転じて ) 梅の花の雅称。
      1. [初出の実例]「木草の異名の事。〈略〉梅は、匂ひ草、かべはへ草、色か草、此花草、香取草、五種草」(出典:梵燈庵主袖下集(1384か))
    3. ( ある王孫の入学に際し、大江朝綱と菅原文時がともに桜にことよせて「此花非是人間種、云々」の詩句を詠じた(和漢朗詠‐下)ことからとも、「古今仮名序」の「なにはづに咲くやこのはな冬ごもりいまははるべと咲くやこの花」が親王である仁徳天皇が帝位につくように勧める意を寓したところからともいう ) 親王の異称
      1. [初出の実例]「親王〈略〉この花 皇子をもいへり」(出典:八雲御抄(1242頃)三)
    4. ( 元稹の詩句「不是花中偏愛菊、此花開後更無花」から ) 菊の花の雅称。
      1. [初出の実例]「唐人(からびと)よ此花過てのちの月」(出典:俳諧・蕪村句集(1784)秋)
    5. 江戸時代の酒の銘柄。転じて、酒の異称。〔随筆・橘窓自語(1801)〕
    6. 塩漬け小梅砂糖をまぶした食品。〔料理珍味集(1764)〕
  2. [ 2 ] 大阪市の行政区の一つ。市北西部、淀川下流の三角州にある。江戸時代に、新田として開発。第二次大戦後、大重工業地帯を形成。ユニバーサル‐スタジオ‐ジャパンがある。大正一四年(一九二五成立。昭和一八年(一九四三)、東部福島区に分区

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百科事典マイペディア 「此花」の意味・わかりやすい解説

此花[区]【このはな】

大阪府大阪市の一区。大阪湾に臨み,北に淀川,南に安治川,中部に正蓮寺川が西流する。江戸時代請負新田として開かれた地。港湾,用水に恵まれ,明治以降工業化が進み,金属化学,造船,車両などの大工場が集中し重化学工業地帯をなす。大阪環状線,桜島線,阪神西大阪線が通じ,西端に大阪北港がある。大阪湾上に舞洲,夢洲の埋立地を造成。米国映画のテーマパーク〈ユニバーサル・スタジオ・ジャパン〉が工場跡地に2001年3月開業。19.25km2。6万5569人(2010)。

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「此花」の解説

このはな【此花】

福島の日本酒。蔵元は「此花酒造」。現在は廃業。蔵は会津若松市御旗町にあった。

出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報

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