小梅(読み)コウメ

精選版 日本国語大辞典 「小梅」の意味・読み・例文・類語

こ‐うめ【小梅】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ウメの栽培品種。早生種で深緑色でしなやかな小枝を多く分岐する。花は白く径約二センチメートルで香気があり単弁。果実は多数枝に群がりつき、径八~一〇ミリメートルになり黄熟する。梅干粕漬にされるほか、大晦日節分の福茶や、黒豆とともに正月の食積(くいつみ)に用いられる。漢名、消梅。甲州梅信濃梅。《 季語・夏 》

▼こうめの花《 季語・春 》

  1. [初出の実例]「をのかてにつはりてくはんこ梅哉〈親直〉」(出典:俳諧・誹諧発句帳(1633)夏)
  2. 植物にわうめ(庭梅)」の古名。〔大和本草批正(1810頃)〕

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動植物名よみかた辞典 普及版 「小梅」の解説

小梅 (コウメ)

学名Prunus mume var.microcarpa
植物。バラ科の落葉高木

小梅 (コウメ・コムメ)

植物。バラ科の落葉小低木,園芸植物,薬用植物。ニワウメの別称

小梅 (コウメ)

植物。ツツジ科の落葉低木。スノキの別称

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世界大百科事典(旧版)内の小梅の言及

【ウメ(梅)】より

…さらに果実が利用されるものに,前述の豊後梅のほかに,多くの地方品種がある。それらのうち,小さな実を多数つけることで有名な小梅は早生でシナノウメともよばれ,中部地方に多い。ウメの実は未熟のものにはアミグダリンamygdalinを含み,生食すると有毒であるが,梅干し,煮梅,砂糖漬,梅酒などに多く利用されている。…

※「小梅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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