20世紀日本人名事典 「武内義雄」の解説
武内 義雄
タケウチ ヨシオ
大正・昭和期の中国哲学者 東北大学名誉教授。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報
大正・昭和期の中国哲学者 東北大学名誉教授。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報
中国哲学者。文学博士。三重県に生まれる。京都帝国大学卒業。東北帝国大学教授、さらに宮内省御用掛(ごようがかり)として皇太子の教育にあたった。帝国学士院会員。1960年(昭和35)文化功労者。終始、日本の中国哲学界をリードし、主観的な古い儒教尊重の風を排して、科学的な思想史学を樹立することに成功した。初めて仏教思想を取り込んだ『支那(しな)思想史』の著はそれを証明している。『老子原始』(1926)、『論語之研究』(1939)は、『老子』や『論語』の内容を精密に検討して、それらが長年にわたる集積のうえに完成されたことを実証的に解明した画期的な著作で、「武内学」の文献批判の方法がここに確立された。また『論語』『老子』その他の訳注では厳密な校定を旨とし、そのために多くの日本の古写本を自ら発見し利用した。それによって国宝保存会委員ともなった。
[金谷 治 2016年3月18日]
『『武内義雄全集』全10巻(1978、1979・角川書店)』
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報