出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
賀川豊彦(かがわとよひこ)のルポルタージュ小説。1920年(大正9)1~5月に前半を『改造』に連載、後半を加えて10月改造社から刊行、ベストセラーとなる。内容は、作者を思わせる主人公新見栄一の半生記である。彼はさまざまな精神の遍歴を経たのち、神戸葺合(ふきあい)新川の貧民窟(くつ)に入り、キリスト教の伝道に努め、貧民救済や労働争議に献身する。キリスト教的社会主義の立場から現実の社会問題をルポルタージュの形で取り上げたところに、この作品の時代的意味がある。後続する『太陽を射るもの』(1921)、『壁の声きく時』(1924)と三部作をなす。
[関口安義]
『『死線を越えて』(1975・キリスト新聞社)』
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…創刊当初は明確な編集方針をもたず発行部数3万部(定価35銭)のうち多くが返品されたが,4号から当時の社会改造思想を正面にすえた特集を組み,多くの読者をつかんだ。20年賀川豊彦の連載《死線を越えて》を単行本化して成功。B.ラッセル,サンガー夫人,アインシュタインなどの外国知識人を招いたり,プロレタリア文学流行期にはそれに多くの誌面を割くなど,つねに時代の新思潮を敏感にとらえ大正末年には《中央公論》とならぶまでに成長した。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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