(読み)シュ

デジタル大辞泉 「殊」の意味・読み・例文・類語

しゅ【殊】[漢字項目]

常用漢字] [音]シュ(漢) ジュ(呉) [訓]こと
普通とは違っている。特に。ことに。「殊遇殊勲殊勝特殊
[名のり]よし

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「殊」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 10画

[字音] シュ
[字訓] ころす・ことなる・ことに

[説文解字]

[字形] 形声
声符は朱(しゆ)。〔説文〕四下「死(ころ)すなり」とあり、死罪とすることをいう。字は誅と声義近く、〔荘子、在宥〕「今の世、殊死する相ひ枕す」とは誅死の意。〔説文〕にまた「令に曰く、蠻夷の長の罪るものは、當(まさ)に之れを殊(ころ)すべし」とあって、斬罪をいう。〔段注〕に首身分離する意で殊異の意を生ずるとするが、殊死の義はおそらく誅がその本字で、殊異の義は別の系統の語かと思われる。〔詩、魏風、汾沮洳〕に「彼其(か)の子や 美なること度無し 美なること度無し 路に殊異なり」は若者の凜々しい美しさをいう。女ならば(しゆ)というところである。

[訓義]
1. ころす、罪によってころす。誅と声が通じ、その義に通用したものであろう。
2. ことなる、ことにすぐれる。
3. ことに、はなはだ。

[古辞書の訓]
名義抄〕殊 コトニ・コトナリ・タツ・タエヌ・ハナハダ/殊異 コトニコトナリ・コトコトニ 〔字鏡集〕殊 ウルハシ・タエヌ・ハナハダ・コトナリ・タツ・シヌ

[語系]
殊・誅tjioは声同じく、殊死とは誅死。またthjioは声近く、殊異とは異の意であろう。〔字鏡集〕にウルハシの訓がある。

[熟語]
殊渥・殊位・殊異・殊域・殊栄殊裔・殊越・殊恩・殊佳殊瑰殊隔・殊奇殊軌・殊技・殊級・殊境・殊遇・殊勲・殊群・殊刑・殊形・殊芸殊眷・殊功・殊好・殊効・殊行・殊号・殊才・殊策・殊死・殊私・殊姿・殊事殊滋・殊質殊釈・殊種・殊趣・殊衆・殊勝・殊称・殊祥・殊奨・殊賞・殊常・殊色・殊心殊甚殊趨・殊世・殊性殊績・殊説・殊節・殊絶・殊選殊俗・殊代・殊卓・殊致・殊・殊珍殊轍・殊典・殊塗・殊闘殊特・殊能・殊匹・殊品・殊風・殊服・殊文・殊聞・殊別・殊方・殊味・殊妙・殊命殊尤殊容・殊量殊倫・殊隣・殊類・殊礼・殊麗・殊列・殊路
[下接語]
乖殊・魁殊・迥殊・懸殊・差殊・散殊・世殊・舛殊・卓殊・等殊・特殊・殊・万殊・服殊・分殊・変殊・文殊・優殊・類殊

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