水亜鉛土(読み)すいあえんど(その他表記)hydrozincite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「水亜鉛土」の意味・わかりやすい解説

水亜鉛土
すいあえんど
hydrozincite

亜鉛の二次鉱物の一つ。亜鉛鉱石となる。中性~アルカリ性の条件下で、おもに閃(せん)亜鉛鉱の分解によって生成された菱(りょう)亜鉛鉱などの再分解によって生成される。多くは土状で、自形は扁平(へんぺい)板状であるが、自形結晶が見つかることはきわめてまれであり、かつ小さい。接触交代鉱床スカルン型鉱床)、炭酸塩鉱物(多くは方解石)を脈石とする鉱脈などの酸化帯中にみられ、水亜鉛銅鉱菱亜鉛鉱などとともに産する。紫外線で淡青~ライラック色に発光する。多量に産する純粋なものは、二価亜鉛(Zn2+)の殺菌作用を利用した眼薬として用いられる。水にわずかに溶け、甘い味がする。命名化学組成にちなむ。

加藤 昭 2017年5月19日]


水亜鉛土(データノート)
すいあえんどでーたのーと

水亜鉛土
 英名    hydrozincite
 化学式   Zn5[(OH)3|CO3]2
 少量成分  ―
 結晶系   単斜
 硬度    2-2.5
 比重    4.01
 色     白
 光沢    土状~真珠
 条痕    白
 劈開    一方向に完全
       (「劈開」の項目を参照)

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最新 地学事典 「水亜鉛土」の解説

すいあえんど
水亜鉛土

hydrozincite

化学組成Zn5(OH)6(CO32の鉱物。亜鉛華とも。塊状・土状をなし,多孔質ないし緻密,ときに細かい繊維状。放射状に結晶が配列し,同心円状の帯状集合体をつくる。単斜晶系。空間群C2/m,格子定数a1.358nm, b0.628, c0.541, β95.51°,単位格子中2分子含む。劈開{100}完全,きわめて脆弱,硬度2~2.5, 比重4.0(塊状のものは大部分3.5~3.8)。光沢はにぶく土状,純白ないし灰・黄・褐・桃・淡紫色,条痕白色,光沢に富むもの,にぶいものあり。紫外線で淡桃ないし淡紫色の蛍光を発する。透過光で無色,屈折率α1.635~1.650, β1.736, γ1.740~1.750, 2V(-)40°, 光分散rvやや強。閉管で水を生じる。吹管で不溶,酸に容易に溶ける。閃亜鉛鉱の酸化帯に二次鉱物として産する。

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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