氷に鏤む(読み)コオリニチリバム

デジタル大辞泉 「氷に鏤む」の意味・読み・例文・類語

こおりちりば・む

《「塩鉄論殊路から》とけやすい氷に彫刻する。骨を折ってもかいのないこと、また、質の悪いものを飾っても無駄であることのたとえ。
[類語]屋上おくを架す屋下に屋を架す月夜に提灯ちょうちん闇の夜の錦汽車の後押し網の目に風とまらず籠で水を汲む泥田を棒で打つ竹藪に矢を射るよう死に馬にはり泥裡でいり土塊どかいを洗う権兵衛が種蒔きゃからすがほじくる骨折り損の草臥くたびもう馬耳東風馬の耳に風馬の耳に念仏犬に論語牛に経文牛に対してことを弾ず兎に祭文ぬかに釘豆腐にかすがい暖簾のれんに腕押し石にきゅう石に針沢庵たくあんのおもしに茶袋

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精選版 日本国語大辞典 「氷に鏤む」の意味・読み・例文・類語

こおり【氷】 に 鏤(ちりば)

  1. ( 溶けやすい氷にものをきざむ意から ) 骨を折ってもかいのないこと。また、本質の良くないものをどんなに飾ったところで、何の益もないことをいうたとえ。
    1. [初出の実例]「吾聞汝等論、譬如氷画水、有労無一レ益、何其劣哉」(出典三教指帰(797頃)下)
    2. [その他の文献]〔塩鉄論‐殊路〕

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