権兵衛が種蒔きゃ烏がほじくる(読み)ゴンベエガタネマキャカラスガホジクル

デジタル大辞泉 の解説

権兵衛ごんべえたねきゃからすがほじくる

人のしたことを、あとから打ち壊すたとえ。また、無駄骨折りのたとえ。
[類語]骨折り損の草臥くたびもう屋上おくを架す屋下に屋を架す月夜に提灯ちょうちん闇の夜の錦汽車の後押し網の目に風とまらず籠で水を汲む泥田を棒で打つ竹藪に矢を射るよう死に馬にはり氷にちりば泥裡でいり土塊どかいを洗う馬耳東風馬の耳に風馬の耳に念仏犬に論語牛に経文牛に対してことを弾ず兎に祭文ぬかに釘豆腐にかすがい暖簾のれんに腕押し石にきゅう石に針沢庵たくあんのおもしに茶袋

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精選版 日本国語大辞典 の解説

ごんべえ【権兵衛】 が 種蒔(たねま)きゃ=烏(からす)[=鳶(とんび)]がほじくる

  1. もと三度一度は追わずばなるまい」と続く俗謡一節で、人のしたことがあとからあとからこわされてゆくところから、愚かしい無駄骨折りをすることのたとえ。
    1. [初出の実例]「権兵衛(ゴンベヱ)が種(タネ)まきあとんびがほじくる、こりゃあおめえも掛り合だ」(出典歌舞伎繰返開花婦見月三人片輪)(1874)二幕)

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ことわざを知る辞典 の解説

権兵衛が種蒔きゃ烏がほじくる

農夫が種をまくと、すぐ烏にほじくられる。人が努力してすることを他が後からぶちこわしていくことのたとえ。また、いたずらに労力をはらうことのたとえ。

[解説] もとは「三度に一度は追わずばなるまい」と続く俗謡の一節。「烏」は「とんび」とも。

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