豆腐に鎹(読み)トウフニカスガイ

デジタル大辞泉 「豆腐に鎹」の意味・読み・例文・類語

豆腐とうふかすがい

少しも手ごたえがなく、ききめがないたとえ。ぬかくぎ
[類語]馬耳東風馬の耳に風馬の耳に念仏犬に論語牛に経文牛に対してことを弾ず兎に祭文ぬかに釘暖簾のれんに腕押し石にきゅう石に針沢庵たくあんのおもしに茶袋汽車の後押し網の目に風とまらず籠で水を汲む屋上おくを架す屋下に屋を架す月夜に提灯ちょうちん闇の夜の錦泥田を棒で打つ竹藪に矢を射るよう死に馬にはり氷にちりば泥裡でいり土塊どかいを洗う権兵衛が種蒔きゃからすがほじくる骨折り損の草臥くたびもう

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精選版 日本国語大辞典 「豆腐に鎹」の意味・読み・例文・類語

とうふ【豆腐】 に 鎹(かすがい)

  1. 全く手ごたえがなく、ききめがないことのたとえ。糠(ぬか)に釘。のれん腕押し
    1. [初出の実例]「異見はしても糠に釘、豆腐にかすがひ、きかぬが儘よ」(出典:人情本・仮名文章娘節用(1831‐34)三)

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ことわざを知る辞典 「豆腐に鎹」の解説

豆腐に鎹

力を入れても、手ごたえやききめがないことのたとえ。

[使用例] 三味線あい同一おんなじだ。どうです、意気なお方に釣り合わぬ……ン、と一つねないと、野暮な矢の字が、とうふかすがい、糠に釘でぐしゃりとならあね[泉鏡花歌行燈|1910]

[解説] 鎹は、二つの木材をつなぎとめ、しっかり固定するために打ち込むコの字型の大きな釘。ユーモラスな表現で、「糠に釘」とともに使われることもあります。

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