月夜に提灯(読み)ツキヨニチョウチン

デジタル大辞泉 「月夜に提灯」の意味・読み・例文・類語

月夜つきよ提灯ちょうちん

不必要なこと、むだなことのたとえ。
[類語]屋上おくを架す屋下に屋を架す闇の夜の錦汽車の後押し網の目に風とまらず籠で水を汲む泥田を棒で打つ竹藪に矢を射るよう死に馬にはり氷にちりば泥裡でいり土塊どかいを洗う権兵衛が種蒔きゃからすがほじくる骨折り損の草臥くたびもう馬耳東風馬の耳に風馬の耳に念仏犬に論語牛に経文牛に対してことを弾ず兎に祭文ぬかに釘豆腐にかすがい暖簾のれんに腕押し石にきゅう石に針沢庵たくあんのおもしに茶袋

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精選版 日本国語大辞典 「月夜に提灯」の意味・読み・例文・類語

つきよ【月夜】 に 提灯(ちょうちん)

  1. ( 明るい月夜提灯をともす意から ) 無益・不必要なことのたとえ。また、無用の奢(おご)り。〔俳諧・世話尽(1656)〕
    1. [初出の実例]「奢るもの月夜に挑燈除夜は闇」(出典:雑俳・十八公(1729))

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ことわざを知る辞典 「月夜に提灯」の解説

月夜に提灯

無益・不必要なことのたとえ。また、無用のぜいたくやおごりのたとえ。

[使用例] ざんをするがね、実は我ながら、とぼけて居て、ひとりでおかしいくらいなんだよ。月夜に提灯が贅沢なら、真昼間ぶらで提げたのは、何だろう、よっぽど半間さ[泉鏡花縷紅新草|1939]

[解説] 今日では、街灯が普及して月明かりを意識することが少なくなりましたが、かつては月が明るい夜には提灯をともさないのが当たり前でした。ただし、商家などでは、繁盛ぶりを示そうとして灯をともし、「月夜に提灯も外聞」ということもありました。

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