沈没(読み)チンボツ

デジタル大辞泉 「沈没」の意味・読み・例文・類語

ちん‐ぼつ【沈没】

[名](スル)
船などが水中に沈むこと。「台風タンカー沈没する」
酒に酔いつぶれること。「二次会途中沈没する」
遊びに夢中になって仕事用事を忘れてしまうこと。特に歓楽街などに入り込んでしまうこと。「まっすぐ帰宅するつもりが、駅前沈没してしまった」
[類語](1沈む没する沈める沈下沈降沈殿

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精選版 日本国語大辞典 「沈没」の意味・読み・例文・類語

ちん‐ぼつ【沈没】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 水や泥などの中に沈み入ること。水中や物の中に沈んで見えなくなること。また、そのように物がなくなること。
    1. [初出の実例]「第九生死涅槃〈略〉三界衆生、依生死見、沈没六道、欲生死、不生死」(出典:天台法華宗牛頭法門要纂(805))
    2. [その他の文献]〔魏志‐東夷伝・倭人〕
  3. ほろびること。隠れてなくなること。埋もれて、存在が人目にふれないこと。また、脱落すること。
    1. [初出の実例]「敗績沈没するもの其数亦多かるべし」(出典:西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉八)
    2. [その他の文献]〔南史‐宋宗室伝上・臨川王道規〕
  4. 酔ったり眠ったりして正体を失うこと。また、用事を投げ出して、遊興に夢中になること。
    1. [初出の実例]「間もなく下の玄坊が先づ沈没した。それから暫くして上の理っちゃんも柳の膝で眠って了った」(出典:雪の日(1920)〈志賀直哉〉)
  5. 質に入れること。また、入質した物が流れること。〔訂正増補新らしい言葉の字引(1919)〕
  6. 芸者売春婦などになること。〔隠語構成様式并其語集(1935)〕

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普及版 字通 「沈没」の読み・字形・画数・意味

【沈没】ちんぼつ

水中に沈む。〔三国志、魏、東夷伝倭人〕今、倭の水人、好んで沈沒して魚蛤を捕(と)る。身は亦た以て大魚水禽(の害)を厭(はら)ふ。

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