デジタル大辞泉
「沈める」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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しず・めるしづめる【沈】
- 〘 他動詞 マ行下一段活用 〙
[ 文語形 ]しづ・む 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙 ( 「しずむ(沈)」の他動詞形 ) - ① 水中に没するようにする。
- [初出の実例]「飄風忽に起て、匏を引て水に没(シツム)」(出典:日本書紀(720)仁徳一一年(北野本訓))
- 「分段のあらき浪、玉躰をしづめたてまつる」(出典:平家物語(13C前)一一)
- ② 身分、地位などを低いままにする。失意の状態にする。
- [初出の実例]「中納言なるべかりし身をしづめてし人なり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭)
- ③ 罪、地獄、また、悪の道など、好ましくない状態に落とす。また、遊廓に身を売る。
- [初出の実例]「インヘルノニ xizzumuru(シヅムル)」(出典:日葡辞書(1603‐04))
- 「お前、わたしを沈める時分、何と云った」(出典:歌舞伎・盟三五大切(1825)序幕)
- ④ 質に入れる。
- [初出の実例]「最早そろそろ秋の風を吹かせよう〈略〉初鰹の身代りにしづめておいた袷(あはせ)の事を思ひ出すであらふ」(出典:黄表紙・金々先生造化夢(1794))
- ⑤ 姿勢を低くする。また、ふとんや、いすなどにからだを深くうずめる。
- [初出の実例]「彼はぢっと身を沈めるやうにして女の顔を見詰めてゐた」(出典:蛾はどこにでもゐる(1926)〈横光利一〉)
- ⑥ 彫り込む。また、漆器に毛彫りをしてその刻み目に金銀の箔(はく)などをはめこむ。
- [初出の実例]「一振には銀を以て金膝纏(きんはばき)の上に鬼切と云文字を沈(シヅ)めたり」(出典:太平記(14C後)二〇)
- ⑦ ゴルフで、球をホールに入れる。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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