海洋学(読み)カイヨウガク(英語表記)oceanography

翻訳|oceanography

デジタル大辞泉 「海洋学」の意味・読み・例文・類語

かいよう‐がく〔カイヤウ‐〕【海洋学】

海洋自然現象などを研究する学問海洋物理学海洋化学海洋生物学海洋地質学など。海洋科学

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精選版 日本国語大辞典 「海洋学」の意味・読み・例文・類語

かいよう‐がくカイヤウ‥【海洋学】

  1. 〘 名詞 〙 海洋に起こる諸現象を研究する学問。海洋物理学、海洋生物学、海洋化学、海洋地質学などの分野がある。〔英和和英地学字彙(1914)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「海洋学」の意味・わかりやすい解説

海洋学 (かいようがく)
oceanography

海を研究の対象とする学問。陸上を対象とする学問や宇宙空間を対象とする学問に対するものである。宇宙空間などに比べると海はより身近にあるが,人類が生息する陸上からは,光も電波も届かない所が多いため,そこには未知事柄も多い。

 海洋学は,海の自然現象の研究や海水の物理的・化学的性質探究を目ざす海洋自然科学,海と人類とのかかわりを調べる人文海洋科学,それらの研究を支援する技術や手法の研究等を包含するが,狭い意味では海洋自然科学をさす。研究の対象としての海ということばの中に,海水およびその中に含まれる物質や生物はもちろんのこと,最近では海水の容器である海底や海の蓋にあたる下層大気をも含めることが多くなった。

 海についての組織的な科学的研究は,1872年より5年にわたってなされたチャレンジャー6世号の探検をもって始められたといえる。1925年に始まるメテオール号観測は,探検型の観測から定型型の観測への転換をした点で海洋研究に第2期を画した。現象を見いだすための研究の時代から,現象についての空間構造や時間的経過を追究する時代への移行である。そして現在は,実験型の研究の時代であり,ある現象についてあらかじめ設けられた仮説を,観測,資料解析,理論を駆使して検証することを目ざしている。このようにして,現象の過程や機構を明らかにし,現象の予測を行うことがねらいである。

 海洋学の分野は広いが,自然科学については,海洋物理学,海洋化学,海洋地学,海洋生物学が最も主要な柱である。海洋物理学では,海水の物理的性質とその分布および海水の運動等を,海洋化学では海水中の諸物質の化学的性質と変質過程等を,海洋地学では海底堆積物とその下方の地殻の地質・地球物理学的性質や運動等を,海洋生物学では海水中や海底の生物の生態や生理等を取り扱う。また海洋学においてもディジタル技術の果たす役割はきわめて大きく,海洋学の今後一層の進展が期待されている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「海洋学」の意味・わかりやすい解説

海洋学
かいようがく
oceanography

海洋を研究する学問分野。海洋物理学,海洋化学,海洋生物学海洋地質学海洋気象学など多岐にわたる。

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百科事典マイペディア 「海洋学」の意味・わかりやすい解説

海洋学【かいようがく】

海洋の研究をする学問。海水の運動,海水の物理・化学的性質,海洋に生息する生物,海洋と大気との相互作用,海底堆積物,海底地形および構造等を研究対象とする。目的,方法によって海洋物理学,海洋化学,海洋生物学,海洋気象学,海洋地質学等に分類される。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「海洋学」の意味・わかりやすい解説

海洋学
かいようがく

海洋科学

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世界大百科事典(旧版)内の海洋学の言及

【地理学】より

…地誌学は,対象地域の選び方によって,制度的に設定された政治・行政区域に即して記述する行政地域誌,国土誌学または邦域誌学Landeskunde(ドイツ語。複数の国々についてはLänderkunde),形態・構造的にまとまった実質的な地域に即した景域地理学Landschaftsgeographie(ドイツ語),あるいは地方誌chorography,山岳誌orography,海洋誌oceanographyなどが成り立つ。 地域地理学には分業上次の研究分野が区別される。…

※「海洋学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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