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俘囚 ふしゅう

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

俘囚
ふしゅう

8世紀頃から,律令国家に帰属した奥羽地方蝦夷 (えぞ) をいう。課役を免除して諸国に配置し,首長には位階を与えるなどの懐柔策をとった。平安時代初期に俘囚計帳の作成を行なってから次第に弾圧政策をとるようになり,出雲,上総,陸奥,出羽などで反乱が起った。

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デジタル大辞泉の解説

ふ‐しゅう〔‐シウ〕【×俘囚】

捕虜。俘虜。とりこ。「―の身」
奈良・平安時代、中央政府に同化した蝦夷(えぞ)の称。→夷俘(いふ)

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百科事典マイペディアの解説

俘囚【ふしゅう】

古代律令国家に服属した東北地方住民のこと。夷俘(いふ)ともいう。律令政府は服属した蝦夷(えぞ)を胆沢(いさわ)城秋田城などに集住させ,一部は諸国に移住させて国司の統制下に置いた。
→関連項目秋田氏安東氏清原武則白河関

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世界大百科事典 第2版の解説

ふしゅう【俘囚】

日本古代において,捕虜になるか降伏して国家支配下に置かれた蝦夷(えぞ∥えみし)をいう。夷俘とも称された。古代国家は国家支配の外に立つ蝦夷という抵抗民たちとその領土とを,国家支配の中に組織して,これを〈内民〉〈内国〉に同ずることを蝦夷経営の最終目標にしていた。この〈内なる蝦夷〉としての俘囚の問題は,蝦夷経営問題の最終形態を示していたことになる。最も古く,捕虜になった蝦夷は朝廷に送られ,佐伯部という大和朝廷武力集団に組織されたという伝えがある。

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大辞林 第三版の解説

ふしゅう【俘囚】

とりこ。捕虜。
八世紀頃から、律令政府の支配下に入った蝦夷えみしの称。 → 夷俘いふ

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

俘囚
ふしゅう

古代東北地方の蝦夷(えみし)で、律令国家に征服されて日本各地に集団的に配置されたものをいう。俘も囚も虜(とりこ)の意。俘囚料(夷俘料)が各国に設定され、その地に配置された俘囚の生活給付にあてられた。俘囚料はほぼ全国にあり(『延喜式』主税)、全国的規模での俘囚の配置があったことが知られる。俘囚の初見は725年(神亀2)で、蝦夷問題は早くからあったものの、居住地から切り離して各地に配置することはこの頃からのことである。農耕民化が図られたがしばしば擾乱(じょうらん)が起こり、その統治、行政には困難が伴い、とくに878年(元慶2)に出羽国(でわのくに)秋田郡で起こった元慶の乱(がんぎょうのらん)は大規模であった。
 なお被差別部落が東北地方に少なく関東以西に多くみられることから、俘囚をその起源とする説がある。しかし当初は居住区も限定され、また一部の俘囚が差別的身分に置かれていたことは事実であるが、古代的身分制度の解体とともにそれらは消滅する。俘囚という表現も平安後期を最後としてみえなくなり、中世以降への俘囚の差別的状況の継続は確認できない。したがって後世の被差別部落の起源が俘囚であるという説は学問的には成立しない。[井上満郎]
『平川南著「俘囚と夷俘」(青木和夫先生還暦記念会編『日本古代の政治と文化』所収・1987・吉川弘文館) ▽井上満郎著「近江と俘囚」(木村至宏編『近江の歴史と文化』所収・1995・思文閣出版) ▽大井晴男著「『俘囚』について」(『日本歴史690号』所収)』

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世界大百科事典内の俘囚の言及

【蝦夷】より

…そして以後は,勇者という意味の美称エミシは〈毛人〉という形で主として人名などに,強暴なる抵抗民たちという意味のエミシには〈蝦夷〉が用いられるようになった。戦争によって捕虜になったり,もしくは降伏した蝦夷は〈俘囚(ふしゆう)〉〈夷俘〉というふうに呼ばれる。彼らは,大量に内国に送られ,それぞれの国で〈俘囚郷〉をつくって生活した。…

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