消化管運動調整剤(読み)ショウカカンウンドウチョウセイザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「消化管運動調整剤」の解説

消化管運動調整剤

製品名
《アクラトニウムナパジシル酸塩製剤》
アボビス(大正ファーマ、富山化学工業)
《モサプリドクエン酸塩水和物製剤》
ガスモチン(大日本住友製薬)
モサプリドクエン酸塩(あすか製薬、エルメッド、エーザイカイゲンファーマ、キョーリンリメディオ、杏林製薬、共和薬品工業、コーアイセイ、沢井製薬、サンド、シオノケミカル、全星薬品工業、全星薬品、第一三共エスファ、第一三共、武田薬品工業、武田テバ薬品、武田テバファーマ、辰巳化学、鶴原製薬、東和薬品、日医工、日本ケミファ、日本薬品工業、日本ジェネリック、ニプロ、日新製薬、ファイザー、Meiji Seikaファルマ、陽進堂)
《ドンペリドン製剤》
アースレナン(高田製薬)
ドンペリドン(エルメッド、エーザイ、共和薬品工業、沢井製薬、サンノーバ、武田テバ薬品、武田テバファーマ、武田薬品工業、長生堂製薬、鶴原製薬、東和薬品、日本ジェネリック、日医工、日新製薬、陽進堂)
ドンペリドンDS(沢井製薬)
ナウゼリン(協和キリン)
ナウゼリンOD(協和キリン)
ハドドリン(辰巳化学)
《トリメブチンマレイン酸塩製剤》
セレキノン(田辺三菱製薬)
トリメブチンマレイン酸塩(共和薬品工業、沢井製薬、鶴原製薬、東和薬品、日医工)
《メトクロプラミド製剤》
テルペラン(あすか製薬、武田薬品工業)
プラミール(ナガセ医薬品、ファイザー)
プリンペラン(アステラス製薬
メトクロプラミド(武田テバファーマ、武田薬品工業、鶴原製薬、東和薬品)

 消化管運動調整剤には、胃の運動を整える、吐き気を抑えるといった作用があります。


①過敏症状(発疹ほっしんなどのアレルギー症状)のほか、トリメブチンマレイン酸塩製剤では、肝機能障害、黄疸おうだんモサプリドクエン酸塩水和物製剤では、劇症肝炎、肝機能障害、黄疸が、ドンペリドン製剤では、ショック、アナフィラキシー、肝機能障害、黄疸、意識障害、けいれん、錐体外路症状、メトクロプラミド製剤では、ショック、アナフィラキシー、意識障害、けいれん、悪性症候群、遅発性ジスキネジアなどをおこすことがあります。このような症状がおこったら服用を止め、すぐ医師に相談してください。


②薬によっては、無月経、乳汁分泌、男性の女性化乳房、手指の震え、筋肉の硬直、首筋・顔のひきつり、眼球回転発作、下痢、便秘、腹痛腹部の圧迫感、口の渇き、胸やけ、吐き気・嘔吐などの症状がおこることがあります。このような症状が現れたときには、医師に相談してください。


①いろいろな剤型がありますが、1日3回、食前の服用が原則です。ただし、服用するときは、医師・薬剤師などの指示をきちんと守ってください。


アクラトニウムナパジシル酸塩製剤は、気管支喘息、甲状腺機能亢進症、消化性潰瘍、てんかん、パーキンソン病、徐脈などの明らかな迷走神経亢進状態、妊婦や妊娠している可能性のある人には使用できません。メトクロプラミド製剤は、褐色細胞腫、消化管出血・穿孔、器質的閉塞のある人には使用できません。ドンペリドン製剤は、消化管出血、プロラクチン分泌性の下垂体腫瘍のある人、妊婦・妊娠している可能性のある人には使用できません。また、これらの薬に過敏症をおこしたことのある人にも使用できません。


 また薬によって、向精神剤フェノチアジン系抗精神病剤ブチロフェノン系抗精神病剤ジギタリス製剤、抗コリン剤などを併用している人は、医師に報告してください。


③妊婦または現在妊娠している可能性のある人、母乳で授乳中の人は、必ず医師に報告してください。


④ねむけ、めまいが現れることがるので、メトクロプラミド製剤では、自動車運転や危険を伴う作業は避けてください。ドンペリドン製剤では、十分注意して行ってください。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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