混信(読み)コンシン(その他表記)interference

翻訳|interference

デジタル大辞泉 「混信」の意味・読み・例文・類語

こん‐しん【混信】

[名](スル)無電・ラジオ・テレビなど無線通信で、異なった発信源からの送信がまじって受信されること。「短波放送混信する」
[類語]混線

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精選版 日本国語大辞典 「混信」の意味・読み・例文・類語

こん‐しん【混信】

  1. 〘 名詞 〙 電信放送などを受信するとき、他の発信局の送信もまじって受信されること。
    1. [初出の実例]「混信及び妨電の大小に関係する」(出典:電気工学ポケットブック(1928)〈鯨井恒太郎編〉二二)

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改訂新版 世界大百科事典 「混信」の意味・わかりやすい解説

混信 (こんしん)
interference

通信において,目的の信号以外の信号が混入し,通信の障害となる現象を一般に混信という。電話における漏話や無線通信の混信などが代表的である。漏話は,ワイヤケーブルなどを用いた信号伝送において,二つ以上のケーブル間の電磁的,あるいは静電的結合により,一つのケーブルの信号が他のケーブルに漏れ,相互に干渉を起こす現象である。妨害となる漏話信号の現れる端点に対応して,近端漏話,遠端漏話などの区別がなされる。無線通信においても,種々の原因により,受信したい送信局以外の電波が混入受信され,混信を起こすことがある。例えば,送信局が所定の送信周波数以外の電波(高調波,低調波など)を発射する場合には,他の無線通信に対して混信妨害を与える。また,直接の妨害電波がない場合でも,(1)二つの電波のビート信号(相互変調波)による混信,(2)受信波が妨害電波によって変調を受ける混変調による混信,(3)スーパーヘテロダイン受信機における影像周波数への妨害電波の混入による混信などが起こりうる。無線混信を防ぐためには,送信機が不要な電波を発射しないようにすること,受信機が不要な感度をもたないようにすることなどの設計上のくふうが肝要である。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「混信」の意味・わかりやすい解説

混信
こんしん
interference

無線通信において,受信しようとしている電波以外の電波が混入して妨害を与えること。たとえば,ある送信機が規定の周波数の電波以外に不要電波を出す場合には,他の通信回線に混信妨害を与える。また受信機の周波数選択度が悪い場合にも他の電波を受信して混信を起す。送受信機が正しく動作していても,同じあるいは近い周波数を同時に使用すると混信を起すので,発射する電波の周波数や電波の性質は国際的および国内的に法規によって規制される。

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