清安寺(読み)せいあんじ

日本歴史地名大系 「清安寺」の解説

清安寺
せいあんじ

[現在地名]弘前市西茂森町二丁目

西茂森にししげもり町禅林街三十三ヵ寺の一つ。長勝ちようしよう寺を主座とする上寺のなかにある。照源しようげん寺と長徳ちようとく寺の間に位置。三嶽山と号し、曹洞宗本尊釈迦如来。もと長勝寺末寺開山は長勝寺三世密田梵宥。開基は不詳。寺禄三三・三三石。

長勝寺並寺院開山世代調(長勝寺蔵)によれば、天正二年(一五七四)密田が赤石あかいし(現西津軽郡鰺ヶ沢町)松源しようげん院という草庵を結び、隠居所としたことに始まるといい、その後弘前城下へ引越したとある。


清安寺
せいあんじ

[現在地名]山陽町大字厚狭 不動寺原

厚狭の北東部、不動寺原ふどうじばらの中央にある。浄土宗で意翁山と号し、本尊は阿弥陀三尊(伝智証作)。「寺社由来」によれば、往古は時宗意翁山寿命院不動寺と称し、開山行宿梵阿弥陀仏は文永年中(一二六四―七五)に寺を建立し、弘安元年(一二七八)死去。二世月空宗真の時鎮西流の浄土宗に改めたとある。天正一八年(一五九〇)の、給領主福原氏発給の文書には「不動寺領分坪付之事」とあるが、同氏の寛永三年(一六二六)の文書の宛名には「清安寺長老」とあり、これは、同二年福原相模守の祖母内藤氏の香華所としてその法名寿性院無覚清安大姉によって寺名を清安寺としたという寺伝に合致する。


清安寺
せいあんじ

[現在地名]東郷町諸輪 中市

道休山と号し、曹洞宗。本尊は釈迦如来。ほかに普賢・文殊両菩薩を祀る。集落の西端白鳥しらとり神社の南にあり、創建は天文三年(一五三四)岩崎いわさき(現日進町)城主丹羽氏識(法名清安道休)、開山は華翁と伝えられ、氏識の位牌が残っている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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