新撰 芸能人物事典 明治~平成 「渡辺はま子」の解説
渡辺 はま子
ワタナベ ハマコ
- 職業
- 歌手
- 本名
- 加藤 浜子(カトウ ハマコ)
- 生年月日
- 明治43年 10月27日
- 出生地
- 神奈川県 横浜市
- 学歴
- 武蔵野音楽学校〔昭和8年〕卒
- 経歴
- オペラ歌手を志したが歌謡曲に転じ、昭和8年「ひとり静」でデビュー。11年「忘れちゃいやヨ」がヒットするが、“官能的だ”との理由で内務省から発禁処分を受ける。13年「支那の夜」が大ヒット。その後は「蘇州夜曲」など中国大陸を題材にした曲を発売し、“チャイナ・メロディーのおはまさん”と呼ばれる。「何日君再来」「あゝモンテンルパの夜は更けて」「桑港のチャイナタウン」は今でもナツメロに登場する大ヒット曲。終戦時、抑留生活を送った苦い経験から、27年にフィリピンのモンテンルパに抑留されている旧日本軍将兵を慰問し、戦犯の減刑と釈放を嘆願した逸話がある。80歳を超えるまで現役で歌い続け、歌手生活は60年を超え、吹き込んだ曲の総数は約1800曲に上り日本歌謡曲史に残る歌手の一人だった。
- 所属団体
- 日本歌手協会,自衛隊友の会,サンディエゴ会,横浜姉妹市マニラ会
- 受賞
- 紫綬褒章〔昭和48年〕,勲四等宝冠章〔昭和56年〕 防衛庁長官賞〔昭和45年〕,日本善行会特別賞〔昭和47年〕,横浜市文化賞〔昭和47年〕,日本顕彰会賞〔昭和48年〕,特別レコード大賞〔昭和48年〕,神奈川県文化賞〔昭和49年〕,三井警察庁長官賞〔昭和56年〕,日本レコード大賞特別大賞〔昭和57年〕
- 没年月日
- 平成11年 12月31日 (1999年)
- 伝記
- モンテンルパの夜明け―BC級戦犯の命を救った歌を作った人々流行歌手たちの戦争モンテンルパの夜はふけて―気骨の女(ひと)・渡辺はま子の生涯わすれられない戦争―4人が語る慰問の話 新井 恵美子 著菊池 清麿 著中田 整一 著阿部 和江 著(発行元 光人社光人社日本放送出版協会文園社 ’08’07’04’89発行)
出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報