滝山東照宮(読み)たきさんとうしようぐう

日本歴史地名大系 「滝山東照宮」の解説

滝山東照宮
たきさんとうしようぐう

[現在地名]岡崎市滝町 山篭

滝町の滝山寺本堂に東接する。祭神は東照大権現(徳川家康)。「徳川実紀」によれば、正保元年(一六四四)一〇月一八日、将軍家光は大老酒井忠勝と老中阿部忠秋・同重次に対し三河大樹だいじゆ寺に東照宮造営を命じた。そのため松平正綱と大工頭大原木久義久が、調査のため派遣された。結局東照宮は大樹寺にはつくられなかった。おそらく城下に近すぎること、滝山寺が日光輪王りんのう寺、上野寛永かんえい寺と同じく天台宗であることなどのため、滝山寺本堂に隣接させることにしたのであろう。

正保二年二月、竹中左京亮重常が滝山東照宮造営奉行に任じられ、五月から工事が始まった。同実紀によれば八月七日「三州滝山の 御宮造営しければ、明の月十七日 遷宮あるべしとて、松平出雲守勝隆代参にさゝる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android