炭化(読み)タンカ

デジタル大辞泉 「炭化」の意味・読み・例文・類語

たん‐か〔‐クワ〕【炭化】

[名](スル)
加熱によって有機物質が分解し、炭素に富んだ物質になること。
他の物質が炭素と化合すること。また、炭化物であること。
[類語]酸化塩化硫化中和還元

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精選版 日本国語大辞典 「炭化」の意味・読み・例文・類語

たん‐か‥クヮ【炭化】

  1. 〘 名詞 〙 有機物が加熱によって熱分解反応を起こし、炭素分に富んだ物質に変化すること。木材蒸し焼きにしたときの木炭化、石炭乾留のときのコークス化など。
    1. [初出の実例]「石炭は地中より得るものにして前世界に在て産植せし樹木の(地質変化に)炭化(タンカ)せしものなり」(出典:舶用機械学独案内(1881)〈馬場新八・<著者>吉田貞一〉)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「炭化」の意味・わかりやすい解説

炭化
たんか
carbonization

有機物質を空気や酸素流通を断って加熱すると、黒色の炭素に富んだ物質に変化するが、このプロセスを炭化という。木炭はこの炭化作用の生成物の好例である。生成したものは無定形炭素などを主成分とする集合体で、多くは多孔質であり、きわめて表面積が大きい。炭化の反応がどのように進むかはまだ未知の部分が多いが、加熱によって脱水脱水素反応がおこり、縮合多環の芳香族化合物が生じ、さらに網目状の構造を形成してゆくものと考えられている。

山崎 昶]

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