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為替投機 かわせとうきexchange speculation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

為替投機
かわせとうき
exchange speculation

為替相場の変動による為替差益を期待して行われる為替売買。直物 (じきもの) 為替の売買によっても可能であるが,先物為替市場の発達に伴い,外国為替の先買い先売りという形で増加している。投機は将来に対する予想のみに基づくものであるため常にリスクにさらされることになる。また為替の先渡し市場でカバーすることなく外国で資産運用する行為も一種の為替投機である。

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世界大百科事典 第2版の解説

かわせとうき【為替投機】

外国為替レート(為替相場)の時間的な差を利用して,危険を積極的に負担しつつ,為替売買を通じて金銭的な利益をあげようとする行為。将来のドル高(円安)を予想して現在のうちにドルを購入(円を売却)しておくというのが最も単純な形のドル買い(円売り)投機である。もし予想どおりドルが高騰すれば,その時点で手持ちのドルを(円に対して)売却して投機利益を獲得することができる。 為替投機は為替レートの時間的変動を見越して利益をあげようとする行為だから,為替相場が固定されている固定為替相場制のもとでは多くの場合為替投機は不活発である。

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大辞林 第三版の解説

かわせとうき【為替投機】

将来の為替相場の変動を予想し、利鞘を稼ぐ目的でなされる為替売買。先物為替取引を利用する場合が多い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

為替投機
かわせとうき
exchange speculation

外国為替相場の変動を見越し、その変動を利用して利鞘(りざや)を稼ぐ目的で行われる為替売買をいう。この種の取引を行うのが投機筋である。為替投機は現物為替の売買によっても可能であるが、それには資金が必要となるので、多くの場合先物(さきもの)為替が利用される。たとえば、近い将来にドル相場の上昇が予想される場合、ドル為替を先物で買っておき、その後現実にこの予想が実現した際にこの買い予約を実行すると同時にそれを売れば、資金をまったく用いないで差益を得ることができる。
 為替投機は、投機筋によるほか貿易業者などの実需筋によっても行われる。たとえば、ドル相場の上昇が見込まれると、ドルの支払いを早め、ドルの受取りを遅らせようとする動きがおこる。ドル相場の下落が予想される際には逆の動きがおこる。これをリーズ・アンド・ラグズという。
 このような為替投機は、1960年代になって、先進諸国における貿易・為替の自由化が推し進められたこと、また、アメリカの国際収支がベトナム戦争の影響などのためしだいに悪化して基軸通貨としてのドルの信認が失われてきたこと、などによって急速に増えてきた。70年代の変動為替相場制移行後は、為替投機に利用できる資金はユーロ・ダラーやオイル・マネーなどによって増大し、為替相場はしばしば乱高下を繰り返しており、それをいかに抑制するかが世界的な課題となっている。[土屋六郎]

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