無住一円(読み)むじゅういちえん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「無住一円」の意味・わかりやすい解説

無住一円
むじゅういちえん

[生]嘉禄2(1226).12.28. 鎌倉
[没]正和1(1312).10. 桑名
鎌倉時代後期の臨済宗の僧。字は道鏡 (暁) 。無住は号。梶原景時一族という。 18歳のとき常陸法音寺で得度。初め天台,戒律,法相,浄土など諸学を修め,36歳のとき東福寺に入って円爾について灌頂を受け,禅・密を学ぶなど,各宗に遊学した。弘長3 (1263) 年尾張の長母寺の開山となり,弘安4 (81) 年には後宇多天皇の詔によって一条実経に再三東福寺に住持することをすすめられたが固辞し,尾張,伊勢地方の教化に努めた。勅諡は大円国師。著書多く,特に『沙石集』は有名。

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旺文社日本史事典 三訂版 「無住一円」の解説

無住一円
むじゅういちえん

1226〜1312
鎌倉後期の臨済宗の僧
鎌倉の人。若くして諸宗兼学。のち円爾弁円に師事して法を継ぎ,尾張長母寺を建て,尾張・伊勢の教化につとめた。著書が多く,なかでも説話集『沙石集』が著名。

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