ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「無住一円」の意味・わかりやすい解説
無住一円
むじゅういちえん
[没]正和1(1312).10. 桑名
鎌倉時代後期の臨済宗の僧。字は道鏡 (暁) 。無住は号。梶原景時の一族という。 18歳のとき常陸法音寺で得度。初め天台,戒律,法相,浄土など諸学を修め,36歳のとき東福寺に入って円爾について灌頂を受け,禅・密を学ぶなど,各宗に遊学した。弘長3 (1263) 年尾張の長母寺の開山となり,弘安4 (81) 年には後宇多天皇の詔によって一条実経に再三東福寺に住持することをすすめられたが固辞し,尾張,伊勢地方の教化に努めた。勅諡は大円国師。著書が多く,特に『沙石集』は有名。
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