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無垢の歌 むくのうたSongs of Innocence

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

無垢の歌
むくのうた
Songs of Innocence

イギリスの詩人 W.ブレークの詩集。 1789~90年,序詩と 18編の抒情詩を集め,銅版に彫版,彩色して発表したもの。子供や親たちに広く親しまれてきた I.ウォッツの『子供のための賛美歌集』 (1715) の系統をひく一種の呼び売り本であるが,独特な印行の方法,美しく彩色された挿絵,詩のすぐれた価値によって,類書をはるかに凌駕するものとなった。無垢な子供の生れながらの自由と歓喜がうたい上げられ,同時にその自由と歓喜をそこなう現実に向けられた作者の怒りが行間に感じられる。この怒りは姉妹編の『経験の歌』で明瞭になる。 94年,両詩集は『無垢と経験の歌』として1冊にまとめられた。

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デジタル大辞泉の解説

むくのうた【無垢の歌】

《原題Songs of Innocenceブレークによる詩画集。1789年に22部が刷られ、のち1794年に「経験の歌」を加えた合本「無垢と経験の歌」として27部が刷られたと考えられている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

無垢の歌
むくのうた
Songs of Innocence

イギリスの詩人ウィリアム・ブレイクの詩画集。1789年までに各詩編とも彫版印刷と彩色を終えて同年出版されたが、活字本と違い、各本で手製本特有の彩色むらや、作品数や配列に異同がある。全体として、イギリスの牧師で賛美歌作家であるI・ワッツIssac Watts(1674―1748)の『子供のための聖歌集』の流れをくみ、単純で力強いリズムにのせて無垢の童心をキリスト像と重ね合わせて歌っているが、前半の明朗な調べに対して後半には「夜」「迷える少女」のような不安と神秘をはらんだ暗い歌がある。[土岐恒二]
『土居光知訳『無心の歌・天国と地獄との結婚・経験の歌』(『世界名詩大成9』所収・1959・平凡社)』

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